ジョン・ヘンドリックス『フレディ・フリーローダー』

どんなメロディにも歌詞やスキャットをつけてしまうジャズ・ヴォーカルの才人、ジョン・ヘンドリックスの力作『フレディ・フリーローダー』は、マントラをはじめ、ボビー・マクファーリン、ウイントン・マルサリス、ベイシー楽団、トミー・フラナガン、スタンリー・タレンタインなど、超がつくほどの豪華メンバーを集めて録音した意欲作です。 バラエティに富んだ変化自在なサウンドとヴォイス。 ベイシーナン…

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Eddie Costa Trio『Complete Recordings』

COMPLETE RECORDINGS [Import, From US] / EDDIE Costa ピアニスト、ヴィブラフォン奏者のエディ・コスタは、32歳という若さで亡くなったため、わずか5枚のアルバムを残しているのみ。 彼が、生涯で残したたった2枚のトリオアルバム、『Eddie Costa With Vinnie Burke Trio(jubilee)』と、『The …

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日本人ジャズはスケールが小さい?

ジャズに限らず、映画にもその傾向は当てはまるかもしれないが、 日本人の表現は、欧米のものに比べるとスケールが小さいとよく言われる。 あながち間違いではないと思う。 しかし、そのことをもってして、 卑下することは的外れ。 ではアメリカ人が、日本人の表現のように小じんまりとまとまった表現が出来るのかというと、それは逆に難しいはず。 国や土地によって…

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納涼パーカー!

パーカーに、難解!だとか、よく分からない、というイメージを抱いている人は少なくとも、私の周囲にはいないのだが、それでも、やっぱり、聴かず嫌いな人もいると思うので、ま、べつにそれに関しては何を買おうが、何を楽しもうが、その人の勝手なので、お好きなほうをお楽しみください、なのだが、このように暑い日が続くなか、仕事帰りに、居酒屋で枝豆つまみながら、ビールをカーッとやりたいと感じる、そんな気分に最適な「…

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少年マイルスを救った先輩ディジーのアドバイス

マイルスは同じころ(パーカーにアドバイスをされた時期)、「あんたのように吹くにはどうすればいいんだ?」とガレスピーに訊いている。するとこんな返事が返ってきた。「できるさ、わたしが吹いている高音部中心のプレイを低音部に置き換えれば、お前のスタイルになるじゃないか」 この言葉がなかったら、少年の面影を残した18歳のトランペッターはさらに迷宮の奥深くへと入り込み、そこから脱出するのにもがき苦しんだ…

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少年マイルスを救った先輩パーカーのアドバイス

パーカーからの一言がマイルスの心に深く突き刺さった。「ひとの真似をするくらいなら、どうやったら自分の個性が表現できるかを考えろ。お前はスペースを生かしたフレージングにいいものがあるんだから、それに磨きをかけるべきだ」。間を生かしたフレージング。これこそがマイルスには神のお告げだった。ガレスピーのように吹きたくても吹けないもどかしさ。そのディレンマから救ってくれたのがパーカーの言葉だ。(小川隆…

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8/2放送の「PCMジャズ喫茶」を聞いて

8/2放送の「PCMジャズ喫茶」は、オーディオ評論家・長澤祥氏のご自宅のオーディオルームで収録された模様が放送された。 面白かったのは、のっけから寺島節が炸裂し、痛快といえば、痛快、ここまで言ってもいいの?と思えば、心配な寺島節が炸裂していた。 最初にかかったのは、岩浪さんが持ってきた、シェリー・マリクル・ディーバ・ジャズ・オーケストラの『TNT』からの《ペンサティヴァ》。 …

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暑い夏に、一服の清涼剤

いやぁ、暑いですねぇ、 なんて書くと、南の島の方々からは、冗談じゃない!東京なんかよりもこっちのほうがもっと暑いんだ!とお叱りを受けそうですが(笑)。 そういうときに、ふと取り出したこの1枚が、暑い夏を快適に、心地よく過ごせる1枚なのかな、と思い久々に聴いてみたのが、パット・メセニーの『シークレット・ストーリー』。 これ、メセニーのギターがどうこうというよりも、アン…

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今週のこれを聴くべし!~エリック・ドルフィー『ラスト・デイト』

エリック・ドルフィー代表作の1枚の『ラスト・デイト』。 このアルバムでは、フルートによる演奏《ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ》の人気が高い。 もちろん、浅田彰の「鳥になるベクトル」ではないが、私もこの天に飛翔するかのようなフルートのプレイ、そして、ときとして、尺八や和笛の「和」の要素すら漂わせる幽玄でいながらにして力強いドルフィーのフルートには強く魅了されている一人…

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カサンドラの新譜、夏の今はいいけど、冬に聴くと自殺したくなるかもしれない?!

ディープかつ蒼黒く空間を滲ませる磁力を放つカサンドラ・ウィルソンの新譜は、スタンダード集だ。 20年前(もうそんな経つんだ!)に発表された『ブルー・スカイ』でもスタンダードをカサンドラ色に見事に染めあげていたが、今回は、さらにバージョンアップされた感がある。 《黒いオルフェ》や、《キャラバン》での沈み込む黒さは、想定内。 しかし、《セント・ジェームズ病院》も、ここまで蒼…

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