バード・オブ・パラダイス チャーリー・パーカー 2014年07月31日 陽が落ちて、 忙しさから開放されてホッと一息ついたときに 《バード・オブ・パラダイス》が、 ものすごく染みてくるのです。 まるで、疲れた身体に アイリッシュモルトのウイスキーなど、 少々アルコール度数が高めのお酒が、 ジンワリと染みてくるように。 短い演奏だけど、 言葉にできないほど、せつない。 ダイアルのパーカーの東海岸(ニューヨーク)編では、 …続きを読む
シャドウズ・アンド・ライト ジョニ・ミッチェル 2014年07月31日 シャドウズ・アンド・ライト ジョニ・ミッチェル マイケル・ブレッカー その昔、ジャコ(・パストリアス)のベースを聞くために 買ったにもかかわらず、 最近久々に聴いてみると、 もちろんジャコのベースも変わらず良いのですが、 メセニーのギターも良いし、 ブレッカーのサックスも凄いし、 ライル・メイズのキーボードもツボ押さえてるし、 ドン・アライアスのパーカッションも頑張ってるし……と、 要するに全員素晴らしいのです。 今考えて…続きを読む
テンダー・フィーリンズ デューク・ピアソン 2014年07月30日 テンダー・フィーリンズ デューク・ピアソン ピアノトリオ さりげなく、じわりと良さが染みてくる ピアノトリオの名盤だと思います。 あまり有名じゃないけどね。 だからといって通がうなるピアノというわけでもなく、 この派手すぎず、控えめながらジンワリとくるテイストは、 初心者の方にも十分伝わるし、感じられるはずだと思いますよ。 やっぱり午前3時に録音されたという《3 A.M.》がいいなぁ~。 テンダー・フィ…続きを読む
Still Life (Talking) パット・メセニー 2014年07月29日 STILL LIFE スティル・ライフ パット・メセニー 夏。 喉が渇くとコーラが飲みたくなるのと同じように、 最近では、条件反射的に、 耳が乾くとパット・メセニーの『スティル・ライフ』が聴きたくなるのです。 耳に吸い込まれてゆく快楽楽園ミュージック。 爽快、爽やか。 心地よし! Still Life (Talking) ▼収録曲 1. Minuano (Six Eight) 2. So M…続きを読む
クリスチャン・マクブライド People Music 2014年07月27日 クリスチャン・マクブライド People Music 4ビート 個人的にはジャケットもすごく好きです。(・∀・)b People Music こういうストレートアヘッドで、 パンチのある4ビート、 最近は、たくさんあるようで意外と少ない……。 オーソドックスかもしれないけど、 実力の伴ったオーソドックスさは いつの時代も不変です。続きを読む
ニュー・フェイセズ ディジー・ガレスピー 2014年07月26日 ニュー・フェイセズ ディジー・ガレスピー ブランフォード・マルサリス ディジー・ガレスピー、 知られざる晩年の名作です。(・∀・)b ブランフォード・マルサリスや、 ケニー・カークランドの参加効果高し! ニューフェイス(セズ)とは、 (当時の)彼ら新人のことを指すのでしょう。 ディジーのトランペットはいつだってイキがいいのだけれど、 やはり世代の違う新人を迎え入れて、よりいっそうサウンドが新鮮になっています。 ニ…続きを読む
ユー・ベター・ノウ・イット!!! ライオネル・ハンプトン 2014年07月25日 ユー・ベター・ノウ・イット ライオネル・ハンプトン ベテラン 最近は「うきうきする」とか「うきうきした気分」という言葉、 あんまり使わないのかな? でもね、ライオネル・ハンプトンの演奏を聴いていると、 うきうきした気分になれる、という表現がとても似合うんですよ。 『ユー・ベター・ノウ・イット!!!』は、 ハンプトンのスモールコンボでの演奏集。 余裕のあるリラックスした演奏ではありますが、 ベテラン中のベテランによる演奏…続きを読む
モダン・アメリカン・ミュージック~クライテリア・セッションズ 2014年07月24日 コンティニューム モダン・アメリカン・ミュージック~クライテリア・セッションズ 貴重な音源が発掘されました! ジャコ・パストリアス、デビュー前の秘蔵音源です。 もうこの頃から《ドナ・リー》や《コンティニューム》を演っていたのね。 デビュー前のお馴染みの曲の演奏群、 ファンにとっては嬉しい発見です。 モダン・アメリカン・ミュージック~クライテリア・セッションズ続きを読む
Soular Energy レイ・ブラウン 2014年07月23日 レイ・ブラウンの太陽エネルギー! 明るいパワーを放射するピアニスト、 ジーン・ハリスとの共演で 「陽」のオーラの発散度50%増し! レイ・ブラウンがリーダーの ゴキゲンなピアノトリオです。 Soular Energy ▼収録曲 1. Exactly Like You 2. Cry Me A River 3. Teach Me Tonig…続きを読む
レイ・ブラウン モンティ・アレクサンダー ラッセル・マローン 2014年07月22日 レイ・ブラウン モンティ・アレクサンダー ラッセル・マローン かなり聴きどころの多いトリオ演奏です。 レイ・ブラウンの暖かくて安定したベースワークは言わずもがなですが、 トリッキーなピアノを弾くモンティに唖然としたり、 ラッセル・マローンの独特なギターの音色に耳が吸い込まれたりと。 とにもかくにも2曲目! 熱演《フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン》を聴いてみて! Ray Brown/Monty Ala…続きを読む
Alone Again ビル・エヴァンス 2014年07月21日 ジャズピアニスト ビル・エヴァンス アローン こちらもエヴァンスの隠れ名盤。 どうも、髪と髭が伸びた頃のエヴァンスのアルバムって、 あまり世間では(というよりジャズ名盤ガイドのようなものからは) 注目されていないような感じがなきにしもあらず。 でも、むしろ髭と髪が伸びている時期のエヴァンスのほうが ジャズピアニストとしてのキャリアを積み、 さらには辛く悲しい(あるいは楽しい)人生経験を 積み重ねているでいるだけ…続きを読む
Since We Met ビル・エヴァンス 2014年07月20日 Since We Met ヴィレッジ・ヴァンガード ビル・エヴァンス あまり話題の俎上に載ることのない ビル・エヴァンスのアルバムですが、 これ、なかなか良いですよ。 ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ。 というと、どうしてもリヴァーサイド盤を思い出してしまいそうですが、 リヴァーサイドのラファロ、モチアンのトリオの演奏を 鮮やかで透明感のある水彩画だとすれば、 こちらのほうの演奏は、深いコクと落ち着きのある油彩画のような感じ? …続きを読む
トランペットの詩人 トニー・フラッセラ 2014年07月19日 トニー・フラッセラ アレン・イーガー トランペットの詩人 トニー・フラッセラ。 あまり有名なではないかもしれませんが、 レスター・ヤング、 ジェリー・マリガン、 スタン・ゲッツといったサックス奏者との共演歴のあるトランペッターなのです。 彼のトランペットは、 フワリ、というよりは、 モワリ。 もわりと漂うその音色とフレーズは、 好き嫌いは分かれるでしょうが、 独特なテイストを持っていることは確か。 …続きを読む
ブッカー・リトル・アンド・フレンド 2014年07月18日 ブッカー・リトル・アンド・フレンド ジョージ・コールマン ドン・フリードマン 音色だけで聴けちゃうトランぺッター。 それがブッカー・リトルです。 それに加えてフレーズもセンスも素晴らしいです。 わかりやすくて口ずさめるメロディから、 先鋭的で尖った音符の並びまで 縦横無尽に行き来し、 それが作為的ではなく、 じつに自然に感じるところもリトルの魅力の一つなのです。 もちろん代表作はタイム盤の『ブッカー・リトル』だということに …続きを読む
ジス・タイム・バイ・ベイシー 2014年07月17日 カウント・ベイシーの『ジス・タイム・バイ・ベイシー』。 ヒット曲を中心に選曲。 編曲はクインシー・ジョーンズ。 そして、演奏はベイシー・ビッグバンド。 分かりやすく楽しい演奏ばかりです。 ジャズのビッグバンドのアレンジの参考にもなるのでは? ジス・タイム・バイ・ベイシー ▼収録曲 1. ジス・クッド・ビー・ザ・スタート・オブ・サ…続きを読む
Outward Bound エリック・ドルフィー 2014年07月15日 Outward Bound いーぐる エリック・ドルフィー エリック・ドルフィーの『アウトワードバウンド』といえば、 例の濃緑色のジャケットがすぐに思い浮かびます。 Outward Bound: Rudy Van Gelder Remasters インパクトかつ、 アルバム中身の演奏を象徴するようなビジュアルなのですが、 こちらのジャケットもカッコいい! Outward Bound ジャズ喫茶…続きを読む
No Room for Squares ハンク・モブレイ 2014年07月14日 No Room for Squares ハンク・モブレイ アンデリュー・ヒル ハンク・モブレイの『ノー・ルーム・フォー・スクエアーズ』。 カッコいいアルバムです。 まず、ピアノがアンデリュー・ヒルとハービー・ハンコックゆえ、 これまでのモブレイの諸作とは明らかに異なる 洗練された響きに変わっています。 さらに尖って金属音で空間をゆさぶる フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムが めちゃくちゃ「ジャズ」なんですよ~(*^0゚)…続きを読む
リーピン・アンド・ローピン ソニー・クラーク 2014年07月13日 ソニー・クラークのラストレコーディングである。 そいう先入観をもってジャケットを見ると、 むむっなるほど、死の前のアルバムな雰囲気! ……と思ってしまいがち。 ▼むむっ…… しかし、実際は、ラストレコーディングといっても 亡くなる1数ヶ月前の録音だし、 中身の演奏も、「まるで死を予期していたかのような」というよな ありがちな表現は、まったく当て嵌まりま…続きを読む