ザ・ランプローラー リー・モーガン ビリー・ヒギンズ 2015年02月28日 ビリー・ヒギンズ リー・モーガン ザ・ランプローラー 演奏の最初に、スネアドラムの一打、 ダンッ! これで思い出すのが、 エリック・ドルフィーの『ラスト・デイト』の 《エピストロフィー》ですね。 ドルフィーのバスクラ、 続いて、ミシャ・メンゲルベルクのリフが重なり、 そして、 ハン・ベニンクの強烈な一打が空間にクサビを打ちます。 この「ダンッ!」がキマッたからこそ、 名演がさらに名演となってい…続きを読む
ジャズ批評 マイ・ベスト・ジャズ・アルバム 2014 2015年02月27日 『ジャズ批評 2015年 03 月号』が発売されましたね。 今回の特集は恒例の「マイ・ベスト・ジャズ・アルバム 2014」。 オーディション・ディスク大賞、インスト、ボーカル部門発表ほか、 ジャズCD店での売り上げベストや、 一般のジャズファンからの投稿など(私も寄稿しております)、 昨年2014年の「ジャズ」を振り返るには もってこいの特集。(かもし…続きを読む
リー・モーガン vol.3 2015年02月25日 リー・モーガン ベニー・ゴルソン アイ・リメンバー・クリフォード リー・モーガンの『vol.3』といえば、 《アイ・リメンバー・クリフォード》で語られることの多いアルバムです。 たしかに、この有名、かつ名曲を代表する演奏であることは確か。 だから、この『vol.3』の代表ナンバーなのも納得です。 しかし、このアルバムは、 《アイ・リメンバー・クリフォード》のアルバムであると同時に、 ベニー・ゴルソンのアルバムでもあります…続きを読む
ジス・イズ・タル・ファーロウ 2015年02月24日 ジス・イズ・タル・ファーロウ タル ブラシ タル・ファーロウの『ジス・イズ・タル・ファーロウ』評をアップしました。 ▼こちらです ジス・イズ・タル・ファーロウ/タル・ファーロウ なかなか充実したアンサンブルです。 タル・ファーロウの代表作というと、 『タル』が有名ですが、 この『タル』にドラム(ブラシ)が入ったバージョンだと 思って聴くのも楽し。 名盤『タル』に負けず劣らずの充実演奏で選…続きを読む
ソニー・ボーイ ソニー・ロリンズ 2015年02月23日 ジャズだからこそ許される、 「いい意味でのいい加減さ」と、 プレスティッジというレーベルが持つ特有の 「いい意味でのいい加減さ」が 面白い具合に良い方向に作用し、 なおかつ、ロリンズの演奏力で、 「なんとか聴ける作品」として成立してしまっている 興味深いアルバム、 それが、『ソニー・ボーイ』なのです。(・∀・)b とにがく、早い演奏を2曲…続きを読む
セシル・テイラー コンキスタドール 2015年02月20日 セシル・テイラー コンキスタドール フリージャズ 少し前までは、中古CDにも高値がついていて なかなか買いづらいだろうなぁ~と思っていた セシル・テイラーの『コンキスタドール』 ですが、 最近は、1000円ちょっとで買えるCDをよく見かけるので、 とても良い傾向だと思っています。 セシル・テイラーのこと、 「フリージャズ」の人ということで、 この「フリージャズ」という言葉で 「聴かず嫌い…続きを読む
「パーシー・ヒース」記事加筆~ロン・カーターとチェンバースのオススメ盤も 2015年02月19日 ロン・カーター ポール・チェンバース パーシーヒース 先日アップした記事、 「パーシーヒースこそ、モダンジャズベースの教科書なのだ」を 加筆しました。 ▼こちらです。 パーシーヒースこそ、モダンジャズベースの教科書なのだ 記事中、ヒースのベースを源流として、 ポール・チェンバース⇒ロン・カーターと ベースのスタイルが時代と共に変遷していった旨を書きましたが、 ついでなので、 ヒースと、チェンバー…続きを読む
ボビー・ハッチャーソン ライヴ・アット・モントルー 2015年02月18日 ウディ・ショウ ライヴ・アット・モントルー ボビー・ハッチャーソン あるピアニストのマネージャーが 以前、こう仰っていました。 プロとはいえども、 共演者との打ち合わせ不足や、 共通認識が取れていなかったりなどの理由で、 アンサンブルがズッコけてしまいそうになることも無いわけではない。 もちろん、場数を踏んでいるプロのジャズマンたちは そのようなことはあまりないのだが、 本当に実力のある人は、 万が一、そのような状況に陥って…続きを読む
限りなき探求 ミロスラフ・ヴィトウス 2015年02月17日 限りなき探求 ミロスラフ・ヴィトウス ジャック・ディジョネット 急激な変動を続ける国際社会! そんなワールドワイドな緊迫感を音楽で表現するのであれば、 ミロスラフ・ヴィトウスの『限りなき探求』でしょう。 特に1曲目の《フリーダム・ジャズ・ダンス》。 なんかヤバい。 いや、かなりヤバい雰囲気。 リーダーのヴィトウスの脈打つベースはもちろんのこと、 ハービー・ハンコックのエレピも、 ジョーへンのテナーサックスも、 マクラ…続きを読む
ルー・ドナルドソン スウィング・アンド・ソウル 2015年02月16日 チャーリー・パーカーばりに、 するすると滑らかに起伏のあるフレーズを吹きこなす ビ・バッパーの頃のルー・ドナルドソン、 いいですねぇ。 オルガンやギターを入れて、 コテコテになりすぎなずに、 軽やかなあっさりテイストの ファンキー、ファンキー、ルーさんも、 いいですねぇ。 しかし、個人的に、一番好きなルーさんの路線は、 その中間あたりの時期。 一流の…続きを読む
中山康樹さん記事×2アップ 2015年02月15日 ボブ・ディラン 中山康樹 ブルーノート入門 先日、消失してしまった故・中山康樹さんについての記事を 再度書き直してアップしました。 ▼こちらです。 中山康樹さん 死去~中山さんの思い出/ディランにノラ・ジョーンズ そして、『ブルーノート入門』や、 『かんちがい音楽評論』だけが中山さんじゃないよ~、 という気持ちもあるので、 マジメ文体の中山さんだけではなく、 ユーモアの精神にも溢れていた 中山さん…続きを読む
中山康樹さんについて 2015年02月12日 仕事 評論家 中山康樹 ようやく、故・中山康樹さんについてのテキストを書き上げることが出来ました。 ▼こちらです。 中山康樹さん 死去~中山さんの思い出 おそらく多くの関係者やジャズファンの皆さんは、 評論家・中山さんについてのことを 今後、色々アップされると思いますので、 私からは、中山さんと仕事をしていた時のことについて書いてみました。 とにもかくにも、中山さん、 仕事「速っ!w…続きを読む
ジャコ・パストリアス奏法 「ドナ・リー」1曲マスター 2015年02月11日 水野正敏 ジャコ・パストリアス奏法 ドナ・リー ベーシスト・水野正敏氏が解説するDVD、 『ジャコ・パストリアス奏法 「ドナ・リー」1曲マスター』。 ジャコ・パストリアス奏法 「ドナ・リー」1曲マスター [DVD] この映像を見れば、 《ドナ・リー》のテーマぐらいまでは、 ベースで弾けるようになる……、 とは思いますが、 それは、その人のベース歴や技量次第なので、 「絶対に」とは申せません。…続きを読む
ハービー・ニコルス ラヴ・グルーム・キャッシュ・ラヴ 2015年02月10日 ハービー・ニコルス ベツレヘム ラヴ・グルーム・キャッシュ・ラヴ ハービー・ニコルスといえば、 ブルーノートの『ハービー・ニコルス・トリオ』が有名ですが、 ベツレヘムに残した 『ラヴ・グルーム・キャッシュ・ラヴ』もなかなか良いです。 ニコルスのピアノは、 たいへんユニークではありますが、 決して難解で聴きにくいものではありません。 よく聴くと「そこはかとなくヘン」に感じ、 しかし、その「ヘン」さに気付けば、 その変…続きを読む
ヤンシー・キョロシーのピアノ 2015年02月08日 ヤンシー・キョロシー アイデンティフィケーション オール・ザ・シングス・ユー・アー 一聴、オーソドックスに感じるかもしれませんが、 聴けば聴くほど、 なんかヘン。 そのヘンさが気持ち良くなってくる。 ヤンシー・キョロシーのピアノは、 なかなかユニークです。 ルーマニア出身、 ドイツに亡命、 そして亡命中のレコーディングした 『アイデンティフィケーション』。 久々に聴いて、 「イイね♪」とニヤリとしてしまいました。 …続きを読む
中山康樹氏 死去 2015年02月07日 『マイルス自伝』の翻訳、 『スウィングジャーナル』誌の編集長、 『マイルスを聴け!』の著者。 その他、多くのジャズ本、音楽本を世に放った 音楽評論家の中山康樹氏がお亡くなりになられました。 謹んで冥福をお祈りいたします。 久々に『マイルスを聴け!』を読み返してみよう。 とはいえ、個人的には、径書房時代に出版されていた 「ver.1」ば一番好きなんですけど、 …続きを読む
フィーリン・ザ・スピリット グラント・グリーン 2015年02月05日 東京は今日の昼ごろから 雪が積もるという天気予報でしたが、 今のところ、 まだ積もっていません。 そのかわり、 めちゃ寒いです。 寒さで、どうしても身体が固まってきてしまっているような感じ。 ほぐさないと、 血行をよくしないと。 てことで、グラント・グリーンの『フィーリン・ザ・スピリット』。 《ジェリコの戦い》を初めとした、 古い黒人霊歌…続きを読む
タル エディ・コスタ 2015年02月04日 エディ・コスタ タル・ファーロウ ピアノ ゴリゴリと硬いピアノの音を、 直角に弾いていくエディ・コスタ。 しかし、いかんせん彼がピアニストとして演奏した音源って それほど多くはないんですよね。 しかし、硬質なピアノの音色とノリは癖になる。 もっと聴きたい! あ、そうだ! タル・ファーロウの『タル』があるじゃないですか。 タルのギターの魅力を味わえるのはもちろんのこと、 エ…続きを読む