リー・モーガン vol.3



リー・モーガンの『vol.3』といえば、
《アイ・リメンバー・クリフォード》で語られることの多いアルバムです。


たしかに、この有名、かつ名曲を代表する演奏であることは確か。


だから、この『vol.3』の代表ナンバーなのも納得です。


しかし、このアルバムは、
《アイ・リメンバー・クリフォード》のアルバムであると同時に、
ベニー・ゴルソンのアルバムでもあります。


《アイ・リメンバー・クリフォード》は、
言うまでもなく、ゴルソンのペンによるもの。


また、このアルバム全編にわたって曲を提供し、
アレンジをほどこしたのもゴルソン。


もちろん、彼自身もテナーサックスで参加しています。


このようなこともあってか、
知らず知らず、アルバムのカラーが
ゴルソン色漂うものになっています。


これは、リー・モーガンのデビューアルバムの『インディード』から、
このアルバムに至るまで
ゴルソンが、ある種、モーガンの「後見人」的な立場で
彼のトランペットをサポートしていたんですね。


リー・モーガンという早熟なトランぺッターは、
18歳の時に初レコーディングが初リーダー作という、
華々しいキャリアをスタートさせています。


それほどに素晴らしいトランぺッターではあったのですが、
プレイの面は素晴らしいとしても、
この演奏力を説得力ある「作品」として
レコードに刻印するためには、
単に突出した演奏力のみならず、
キチンとしたアレンジが必要であると
ブルーノートのアルフレッド・ライオンは考えたのでしょう。


そこで、白羽の矢が立ったのがゴルソン。


勢いと瞬発力のあるリー・モーガンのトランペットを
野放しにし過ぎることなく、
作曲やアレンジに、ひと捻り、ふた捻りを加えています。


デビュー作の『インディード』に、
この傾向が顕著で、
なかなか歯ごたえのある内容ですが、

Indeed!
Indeed!

『vol.3』では、比較的あっさり、聴きやすい内容となっています。

ですので、個人的には、
ブルーノートのリー・モーガンを聴きたいという方は、
数字とは逆に
『vol.3』⇒『vol.2』⇒『vol.1(インディード)』と遡って
聴くのも一つの手なんじゃないかと思っています。


リー・モーガン VOL.3
リー・モーガン VOL.3

▼収録曲
1. ハサーンズ・ドリーム
2. ドミンゴ
3. クリフォードの想い出
4. メサビ・チャント
5. ティップ・トーイング
6. ティップ・トーイング (別テイク)

▼レビューはこちらです。
リー・モーガン vol.3/リー・モーガン

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック