川上さとみ『Innocent Eyes』評



ムードミュージック。

なんて書くと、本人およびファンや関係者からは怒られてしまいそうですが、川上さとみの『イノセント・アイズ』を深夜、ボリュームを落として聴くと、なんともいえぬブルーなムードに空気が染まります。


イノセント・アイズ / 川上さとみ, 上村信, 田鹿雅裕 (演奏) (CD - 2008)
イノセント・アイズ / 川上さとみ, 上村信, 田鹿雅裕

もちろん演奏の中にはスリリングな要素もあるし、ジャズ的刺激もあるのだけれども、このアルバムから私が個人的に感じる要素は、フレーズやリズムとの絡みなどといった演奏細部の要素よりも、全体を覆う空気感のようなもの。

濃厚に夜、それも深夜をイメージさせるモワっとした湿度を濃厚に含む空気と、音楽が持つスピードが、ちょうど深夜に感じる自身の体内速度とシンクロしているところなのですね。

全体のムードで聴く。
だから、ムードミュージック。

私は、このピアノトリオの演奏をそのような位置づけで最近は楽しんでいます。


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