ジョン・ジェンキンス



かなりのジャッキー・マクリーン好きを自称している私でも、
いきなりジョン・ジェンキンスを不意打ちでかけられ、
「これどお?」
と聞かれたら、
「うーん、マクリーンはやっぱりイイねぇ」
なんてマヌケを言ってしまいそうなのが、コレ。



With Kenny Burrell [Limited Edition, Import, From UK] / John Jenkins, Kenny Burrell (CD - 1996)
ジョン・ジェンキンス・ウィズ・ケニー・バレル



ジョン・ジェンキンスのアルトサックスは、
マクリーンに似ています。



チャーリー・パーカーが大好きで、
だけどもパーカーのような天才ではなくて、
だから、パーカーのようにはなれなくて、
それでも、パーカーのように吹きたいという熱気の成分がとてもマクリーンと似ているんですね。



もちろん、パーカーに憧れ、パーカーを己のスタイルの出発点に据えたアルトサックス奏者はそれこそ数え切れないほどいます。


たとえば、ほんの一例を挙げるだけでも、
フィル・ウッズ、
ソニー・クリス、
キャノンボール・アダレイ
らが思い浮かびますよね。



面白いことにウッズとクリスは似ていないし、
クリスとキャノンボールも似ていない。



パーカーの要素を感じさせつつも、
この「似ていない」という部分が
彼らの個性の箇所なんでしょうね。



しかし、パーカーのコピーから出発したサックス奏者が何百人もいると、たまたまその何百の中から似た者同士が出現しても不思議ではない。



それが、マクリーンとジェンキンスだと思うんですね。
《エヴリシング・アイ・ハヴ・イズ・ユアーズ》を聴いてごらん。



このせっつく感じ、
まだいい足りないことを一生懸命音で語ろうとする熱気など、まさにマクリーンそのものだから。



もちろん、ジェンキンスは何度も聴いているので、
今となってはマクリーンとジェンキンスを分かつ微妙な差異は認識しているつもりです。



ジェンキンスのほうがマクリーンよりはブライトで明朗。
マクリーンのほうがジェンキンスよりも、もう少しだ屈折していて、濁りの成分が一匙多い。



だから、個人的には、マクリーンのほうがジャズ的な濃度が高く、中毒性も高く感じるのだけれども、その逆を言えば、マクリーンに似ていながらも比較的あっさりと聴けるジョン・ジェンキンスは、日常的に気軽に聴けるジャズマンだと思うのです。



きっと、こんな紹介すると、ジェンキンス本人にとっては不本意だろうし、あまり嬉しくないとは思いますが、
『ジョン・ジェンキンス&ケニー・バレル』は、
下手なマクリーンよりもマクリーンっぽい(?)素敵なアルバムです。







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