「踊れないファンク」としての『オン・ザ・コーナー』~ジャズ・ヒップホップ・マイルス


中山康樹氏・著の『ジャズ・ヒップホップ・マイルス』。


ジャズ・ヒップホップ・マイルス (NTT出版ライブラリーレゾナント) [単行本(ソフトカバー)] / 中山 康樹 (著); エヌティティ出版 (刊)
ジャズ・ヒップホップ・マイルス/中山康樹



マイルス・デイヴィスの『オン・ザ・コーナー』に関して、
なかなか興味深い記述があります。


以下引用。


人種が変われば、ダンスの概念も変わるということかもしれない。そしてファンクにおける「ダンス」とは、必ずしも踊ることを意味するものばかりではないということだろう。あるいはファンクにおいて「ダンス」は本質的なものではないと考えられる。精神の高揚と意識の喚起こそが目的なのだろう。
マイルス・デイヴィスの『オン・ザ・コーナー』は、しばしば「踊れないファンク」として揶揄されることがあるが、その「踊れないこと」こそが「本物のファンク」であることの証左なのかもしれない。それはオーネット・コールマンの『フレンズ・アンド・ネイヴァース』や、アーチー・シェップの『変転の時』などの「踊りにくさ」と共通し、さらに徹底させた、つまりは「まったく踊れない」状態にまで突き詰めたものとして捉えることができる。
サウンド面において、マイルスの全作品の中でさえ突出し、いまなお解き明かすことが出来ない『オン・ザ・コーナー』は、しかし黒人芸術家であるマイルスの心情がもっとも具体的に表現された作品として独特の存在感を放っている。


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なるほど!





ちなみに、引用文中に登場した、ほかの2枚のアルバムです。

 

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