『マイルス・オン・マイルス~マイルス・デイヴィス インタビュー集』のススメ

私はかつて宝島社という出版社で働いていたのですが、そこに就職した理由は、なんといっても、ジャズ本が豊富だったから、ということが大きな理由です。

『マイルス・デイヴィス自叙伝』や、『ウェス・モンゴメリー』、『ジャズ・ウエスト・コースト』、『セレブレイティング・バード』や、かつてあった神保町のジャズ喫茶「響」のマスターの『ジョイフル・ジャズ・ストリート』などといったマニアックな本も出していたし、さらには『ボサノバの歴史』や『ジャズ・ヒーローズ・データ・バンク』などの分厚い本も出していたんですね。

マイルス・デイビス自叙伝〈1〉 (宝島社文庫) [文庫] / マイルス デイビス, クインシー トループ (著); Miles Davis, Quincy Troup (原著); 中山 康樹 (翻訳); 宝島社 (刊) マイルス・デイビス自叙伝〈2〉 (宝島社文庫) [文庫] / マイルス デイビス, クインシー トループ (著); Miles Davis, Quincy Troup (原著); 中山 康樹 (翻訳); 宝島社 (刊)


そうそう、ジャズ喫茶「いーぐる」のマスター後藤さんの『ジャズ・オブ・パラダイス』も宝島社(当時JICC出版局)からでした。今は講談社に版権が移っちゃったようだけど。
ジャズ・オブ・パラダイス―不滅の名盤303 (講談社プラスアルファ文庫) [文庫] / 後藤 雅洋 (著); 講談社 (刊)


こんな、ジャズジャズした素晴らしい出版社で働きたい!ってことで、学生時代は、昼間はそこでバイトしておりまして、会社の場所も当時はちょうど四谷の上智大学の裏という便利なロケーションだったので、夜はバイトが終わったら、そのまま歩いて5分のジャズ喫茶「いーぐる」に移動して⇒アルバイト、という生活をしていたこともあります。


今でこそ宝島社といえば、付録付きファッション誌の先駆けの出版社というイメージが強いかもしれませんが、
sweet (スウィート) 2011年 09月号 [雑誌] [雑誌] / 宝島社 (刊)

いやいや、まだまだ生きていたぜ、ジャズ魂が(笑)。


今月発売されたマイルス・デイヴィスのインタビュー集『マイルス・オン・マイルス』は、久々に興奮しまくりのジャズ本です!

マイルス・オン・マイルス~マイルス・デイヴィス インタヴュー選集 [単行本] / ポール・メイハー, マイケル・ドーア (著); 中山 康樹 (監修); 中山 啓子 (翻訳); 宝島社 (刊)
マイルス・オン・マイルス~マイルス・デイヴィス インタヴュー選集 [単行本] / ポール・メイ...

なんといっても監修者は中山康樹氏で、編集者は富永虔一郎氏です。

お二人は、『マイルス・デイヴィス自叙伝』や、『ジャズ“ライブ名盤入門”入門!』、最近だと『スコット・ラファロその生涯と音楽』などなど、“ジャズ名本”を世に送り出してきた「ジャズ本最強タッグ」です。


活字においても、知識においても“ホンモノ”のジャズプロがお送りするジャズ本なので、面白くないわけありません。


読みやすく、面白いジャズ本って、なかなか作れそうで作れない。
これ、今までの読書経験からも、また、実際に作ってきた経験からも言えることです。


書き手、作り手、送り手にジャズと活字に対して深い造詣と経験値がないと痒いところまで満足したい、ジャズマニアにとってはなかなか物足りない本になってしまいがちなんですよ。

  
その点、この本は、ジャズと活字の本物のプロが送るジャズ本ゆえ、ほんと、あっという間に読めてしまうし、なにせ、「マイルスの肉声」という題材がいいですよね。


『マイルス・デイヴィス自叙伝』を面白く読んだ人は多いと思うのですが、かつて『マイルス自伝』で興奮した人は、またもや、この本で興奮しまくること必至でしょう。


マイルス・オン・マイルス~マイルス・デイヴィス インタヴュー選集 [単行本] / ポール・メイハー, マイケル・ドーア (著); 中山 康樹 (監修); 中山 啓子 (翻訳); 宝島社 (刊)
マイルス・オン・マイルス~マイルス・デイヴィス インタヴュー選集 [単行本] / ポール・メイ...



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