スコット・ラファロ、4ビートの快楽


先日紹介した、新刊の『スコット・ラファロ その生涯と音楽』。


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彼の生い立ちや恋、音楽の学びの過程などは、妹のヘレンさんの記述を興味深く読んでいただくとして、ヘレンさんの章の後に設けられた解説の章が個人的には面白く、昨日も何度も読み返しながら解析の対象となるアルバムを交互に聴いています。

先日も書いたとおり、ソロ奏者、あるいはビル・エヴァンスの「会話」の相手としてのベース奏法が注目されがちなラファロですが、4ビートのバッキングにおいても、強力な推進力を持ったベーシストだということにももっと注意を払っても良いでしょう。

特に、『ポートレイト・イン・ジャズ』の《ペリズ・スコープ》。

ポートレイト・イン・ジャズ+1 / ビル・エヴァンス, スコット・ラファロ, ポール・モチアン (演奏) (CD - 2007)
ポートレイト・イン・ジャズ+1 / ビル・エヴァンス, スコット・ラファロ, ポール・モチアン...

このアルバムは、私が最初に購入したジャズのアルバムで、さらに、一番最初に「かっこいい!」と感じたナンバーが《ペリズ・スコープ》でした。
なぜかというと、グイグイと前のめりに引っ張ってゆくスコット・ラファロのノリの良いベースのバッキングに痺れたから。

オーソドックスな4ビートゆえ、あまり凝ったプレイをしているわけではないのですが、だからこそ、このシンプルなベースラインを奏でるラファロを聴けば、彼の持つタイム感や、抜群なグルーヴ感を感じることが出来るのです。

ここでの彼のバッキングは、この本の14章、イーストマン音楽学校の助教授、ジェフ・キャンベルはこのように記述しています。

「彼のサウンドは演奏全体のタイム感と疾走感に影響を及ぼしているのである」

まさに、そのとおりだと思います。

ビル・エヴァンスのピアノのほうに耳がいきがちだった方は、いまいちどラファロのバッキング中心に耳をこらしてみると面白いのではないかと思いますよ。




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