放送第85回「上原ひろみの魅力」(3)



いっきさんがゲストの回、4曲目にかけたのが上原ひろみ&ソニック・ブルームというグループのアルバム『ビヨンド・スタンダード』より《キャラヴァン》。

ビヨンド・スタンダード(通常盤)

ビヨンド・スタンダード(通常盤)

  • アーティスト: 上原ひろみ~HIROMI’S SONICBLOOM
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
  • 発売日: 2008/05/28
  • メディア: CD


このナンバーは、以前、寺島靖国氏の「PCMジャズ喫茶」に出演したときにも私、かけました。
また、以前、自分の番組でも「キャラヴァン特集」のときにもかけた記憶があります。

まあそれだけインパクトがあるというか、古いジャズ耳を持った人にとっては「感性の踏み絵」になるような演奏には違いなく、案の定、tommyさんはデヴィッド・フュージュンスキーのギターが“ビヨン・ビヨン”していてイヤだとの反応。

仕方ないじゃないですか。“ビヨン”ド・スタンダードなのだから(笑)。

ラストは、ポスト上原ひろみという売り出され方をされているManami Moritaの『Colors』より《マイ・フェイヴァリット・シングズ》。
Colors

Colors

  • アーティスト: Manami Morita
  • 出版社/メーカー: Rambling Records
  • 発売日: 2009/09/05
  • メディア: CD



世間で言われているほど、上原ひろみに似ているとは思えませんが、自由奔放にピアノを奏でる姿勢や、アコースティック・ピアノの伴奏がエレクトリック・ベースとドラムという、フォーマットと音色の触感は似ているのかもしれません。

上原ひろみのピアノはかなり細やかなところがありますが、Manami Moritaのピアノは、もっと伸び伸びしているというか、ストイックさの濃度が上原ピアノよりも少なく、あくまで伸び伸び、快楽的。

のだめがジャズをやったら、あるいは、大人になったちびまる子ちゃんがピアノを弾いたら(あ、両方とも実写版では奇しくも上野樹里だ)、
このような無邪気で奔放なピアノを弾くんじゃないかと思わせるような感じ。

突き抜けるような感覚、視野がグイグイと広がってゆくようなブライトな感覚は、楽器も音楽性も全然違いますが、パット・メセニーの『ブライト・サイズ・ライフ』を初めて聴いたときの気持ちよさ、あるいは、トルコのピアニスト、ファジル・サイの軽やかに飛翔してゆくようなバッハに近い感触です。

ブライト・サイズ・ライフ

ブライト・サイズ・ライフ

  • アーティスト: パット・メセニー,ジャコ・パストリアス,ボブ・モーゼス
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2004/06/30
  • メディア: CD

シャコンヌ!~サイ・プレイズ・バッハ

シャコンヌ!~サイ・プレイズ・バッハ

  • アーティスト: サイ(ファジル),バッハ,リスト
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/03/24
  • メディア: CD


レギュラーゲストのtommyさん的には、Manami Moritaの演奏はダメだそう。
理由は「上半身で弾いているから」。

つまり、重みが足りないということなのかな?

ミシェル・カミロの影響でバークリーに渡った彼女。そういえば、tommyさんは、以前、カミロの特集のときも「カミロはジャズじゃない」と仰っていたので、「坊主憎けりゃ~」じゃないけど、カミロの影響受けているピアニストはジャズじゃない、ということなのでしょう。

「ビヨンビヨンしていて苦手」
「上半身で弾いているから苦手」
などと、まあ歯に衣着せぬ発言は正直で大変ヨロシイのですが、見方変えれば、偏食の多いワガママなお子チャマ的でもあります(笑)。

3回に分けて書きましたが、以上が、放送第85回でかけた音源でした。

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