ピアノトリオに求める要素って「癒し」?それだけ?


「ピアノトリオ好きは“癒し”を求めているのだ」

一見もっともそうな意見。

しかし、果たして本当にそうなのか?そんな人ばかりなのか?と私は思うわけです。

ある意味、ピアノトリオ好き=ヤワなジャズファン⇒だから、ジャズに求める要素なんてしょせん癒し程度なもんだろ的な見下し感がはいっているようで、私ははっきり言って、したり顔で「ピアノトリオファンは癒し系を求めているのだ」と断言する人には嫌悪感を覚えます。


多くのジャズファンははマーケッターでもないし、レコード会社やオーディオメーカーの企画部でもないし、博報堂生活総合研究所のリサーチャーでもないので、現在の日本のジャズ鑑賞者たちの正確な実態を把握しているわけではもちろんありません。

だから、実際のところは分からないのですが……。


私自身のことを書きますと、
昼だろうが夜だろうが、「聴きたいときに聴きたい音楽を聴く」というのが生活スタイルなのですね。

疲れていようが疲れていまいが、「疲れたときは癒しミュージックを聴くのが俺の流儀だぜ」なんて縛りやルールは、自分の中にはあまりありません。

だからこそ、「夜」&「疲れている」が、「じゃあピアノトリオだろう」に結びつく発想を理解しかねるし、安直かつ硬直した思考パターンだとすら思うんですよね。

また、ジャズを聴くときは、夜も自慢のオーディオで聴きたい。でも家族がいるから大きな音では鳴らせない。「だからピアノトリオがいいだろう」という発想も、機材に行動パターンを縛られた主客転倒した硬直思考だと思います。

だって、聴きたい音楽があれば、夜だろうが昼だろうが聴けばいいんですよ。
夜、家族からうるさいと言われるのであれば、ヘッドフォンすればいいだけの話じゃん、と私は思うのね(笑)。

高価なオーディオを買ってしまった。だから、ジャズを聴くからにはそのオーディオで聴かなくてはいけない、と思うこと自体、すでにモノに心をしばられているか、高い買い物の元を取ってやろうという貧乏性なんじゃないか? と私は思うのね。

生活様式がハードに規定されてしまっている。
本来、逆でしょ?
道具というものは、自分のニーズやウォントによってセレクトするものだと思いませんか?

仮に、ヘンケルの高価な肉切り包丁を持っていたとしても、野菜を切るときや魚をおろすときは、違う包丁を使うのと同じです。

だから、
聴きたい音楽があって→再生装置や聴く環境をセレクト
するのが、私のスタイルです。当り前すぎるよね(笑)。

夜になるとむしょうにオーネット・コールマンや後期コルトレーンを聴きたくなる私ですが、そういうときは、ヘッドホンをアンプに差し込めば、ハイ、一丁あがり!なわけで、そこには難しい問題も、思想も、哲学も、コダワリも、青春時代の思い出とやらも介在しません(笑)。
あとは聴くだけです。

たったそれだけなんですが、何か??(←木下ベッカム風に)

なんですね(笑)。

ヘッドホンの圧迫感がイヤなら、イヤフォン耳に突っ込めばええやんちゅー話で、「あれはいい、これはだめ」などブツブツ言ってる暇あるぐらいなら、私は「聴きたいときに聴きたい音楽をすぐに聴ける環境」を整えることに精力そそぎまんがな(笑)。

ピアノトリオは、やっぱりヘッドフォンじゃなくて自宅のオーディオで……、なんてコダワリみせてるわりには、意外と深夜にPCでYouTube見ながらニコニコしてる人も多いと思うよ。


……と、ここまで書いていて思いだした。

これ、今から11年前に、私が書いたエッセイです。
みなさん、本当に疲れているの?

飯島直子のジョージア(笑)。
懐かしいね~。

これを読むと、要は私って、昔から、疲れた人や、くたびれたオッサンを見るのが嫌いなだけなのかもしれない(笑)。

当時は、坂本龍一の《エナジーフロー》などの癒しミュージックが流行っていたこともあり、「癒し」がひとつのキーワードになっていた。

自分は、「疲れ」&「癒し」がひとくくりにされた広告手法に辟易していたんだよな、なんてことを思い出しました。

ほんと、疲れたオッサンの「疲れた~、癒しだ~」な姿は、あまりカッコいいものではないし、むしろミットモないし、もっと言ってしまえば、ムカつく(笑)。こっちの元気まで奪うなよ、と思う。

癒しが欲しけりゃ、ピアノトリオに求めず、彼女や奥さんのヒザ枕で耳掃除でもしてもらいな、って感じですわ(笑)。

pianonna.jpg

それと、レコード会社や雑誌も、
ちょいとビジュアルがいいと、
すぐに女流ピアニストとか、
ビジュアルを前面に押し出したりと
そういう風潮も、
「あんましイヤ」ですね。


そして、まんまと売らんかな戦略に乗せられちゃっている感じがしなくもありません、癒し欲しいオジさんたちは。




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