放送第72回「ジャッキー・マクリーン」(5)



マクリーン特集の2曲目にかけた曲は、マクリーンが尊敬してやまない先輩のテナーサックス奏者、デクスター・ゴードンと、コペンハーゲンの「カフェ・モンマルトル」で共演したライブ『ミーティング』より、《アルプ通り》でした。


Jackie Mclean & Dexter Gordon / Meeting

正直、ジャムセッションに近い形の演奏なので、完成度という面から見ると、けっこう荒い部分があったりもします。

演奏が勢いづくにつれ、テンポもどんどん速くなってきているし、アンサンブルも、リハーサルを重ねてからレコーディングに臨む手法を取っていたブルーノート・レーベルに録音された完成度の高い演奏と比較すると、まとまりに欠けた箇所もあることは否めません。

しかし、そういった面もひっくるめて、私は好きなんだなぁ、この曲。
いや、このアルバムに収められた全演奏が。

いかにも、ジャズ!って感じがする。

熱気にしろ、勢いにしろ、ラフなところも含めて。

悠々とフレーズを組み立てゆくデクスター・ゴードンは、きっとアドリブの着地点や、数十秒先の未来を見据えて演奏をしていると思います。

いっぽう、マクリーンのほうは、とにかくその場その場をどう完全燃焼するかということしか考えてないようなアドリブ。
一瞬の輝きにかけているようなところがあり、非常に刹那的な雰囲気が漂います(マクリーンのほとんどの演奏がそうなのですが)。

資質の違うサックス奏者(ゴードン)との共演を聴くことによって、マクリーンという個性、音楽性がかえって際立ったのではないかと思っています。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック