放送第75回『エンリコ・ピエラヌンツィ』



今回の特集、イタリアのジャズピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ特集でかけた曲とアルバムの紹介です。

ピエラヌンツィ.png

1曲目。
ピエラヌンツィのブルース感覚を聴いてみましょうということで、『Un'alba Dipinta Sui Muri』より《ブルース・ノーエンド》。

Un'alba Dipinta Sui Muri

Un'alba Dipinta Sui Muri

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EGEA
  • 発売日: 2004/08/02
  • メディア: CD


正確にはブルース進行ではないのですが、タイトルにブルースとあるところが、かえってエンリコ自身がブルースを意識して弾いていることでもあり、黒人のブルース感覚とはまったく異なる彼のブルース感覚が浮き彫りになっている演奏です。


2曲目は西山さんお薦めのアルバムとナンバー。
1曲目はピアノソロでしたが、2曲目はトリオです。

エンリコのトリオといえば、ジョーイ・バロン(ds)とマーク・ジョンソン(b)ですが、84年からすでに彼らはトリオを結成して演奏していたのですね。

『ニュー・ランズ』より、《アイ・ラヴ・ユー》。

ア・チャイルド・イズ・ボーン(ニューランド)

ア・チャイルド・イズ・ボーン(ニューランド)

  • アーティスト: エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオ
  • 出版社/メーカー: アブソードミュージックジャパン
  • 発売日: 2001/12/29
  • メディア: CD


これを聴けば、“イタリアのエヴァンス派”というキャッチコピーにも「なるほど!」と頷けることでしょう。

かなりエヴァンスからの影響を受けているというか、研究している演奏です。
マーク・ジョンソンのピチピチと躍動感のあるベースも素晴らしい。

3曲目は、最近のマーク・ジョンソン&ジョーイ・バロンとのトリオ演奏を聴いてみましょう。

『ドリーム・ダンス』より《キャッスル・オブ・ソリチュード》。

Dream Dance

Dream Dance

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: CAM Jazz
  • 発売日: 2009/03/02
  • メディア: CD



初期の演奏とはまったく違う、完全にオリジナリティに溢れた世界です。

テーマもキャッチーで、ちょっとスパニッシュの要素もはいった演奏なので、このあたりは日本人的好みにはピッタリと合致するんじゃないでしょうか?

おまけに音の良いCAMレーベルの録音ゆえ、
ピアノトリオが好きで、
なおかつ、ピアノの音を良い音で再生するのが楽しみなオーディオ好きで、
かつ砂糖水メロディ( (C)山中千尋・笑)な美メロ好きな「ヨーロッパピアノオヤジ」、
もしくは私の知り合いで、上記要素を満たす「エンリコオヤジ」にはたまらないナンバーだと思いますが、最初にエンリコを聴いてみようと思っている方には文句なしにお薦めしたいアルバム&ナンバーでもあります。

ヨーロッパのジャズピアニストはクラシックの素養のある人が多いのですが、エンリコも例に漏れず。

CAMのピアノの音の良さを楽しめると同時に、ジャズとクラシックの楽しさの両方を味わってみましょうということで、
4曲目は『エンリコ・プレイズ・ドメニコ・スカルラッティ』より、《Sonata K. 531》。

Enrico Pieranunzi plays Domenico Scarlatti

Enrico Pieranunzi plays Domenico Scarlatti

  • アーティスト: Enrico Pieranunzi,Domenico Scarlatti,Enrico Pieranunzi
  • 出版社/メーカー: CAM
  • 発売日: 2009/05/05
  • メディア: CD



スカルラッティの曲を弾きつつ途中で“あっちの世界(即興の世界)”に没入してゆきますが、西山さんは「変わったポイントがすぐに分かりますよね~(笑)」。

つまり、出発地点はクラシック曲なのですが、いつのまにか(というより、ある瞬間を境に)、いっきにピアノ世界がエンリコ色に塗り替えられるのです。

ただ、面白いことに、違和感なく、
スカルラッティ←→ピエラヌンツィ
の世界を自由に行き来しています。


5曲目は、西山さんのアルバム『パララックス』より《インヴィジブル・ワールド》。
ギターの馬場孝喜さんとの相性の良さ、互いに互いの音世界を拡張しあうかのような、ピアノとギターの音による交感が見事なナンバーです。

パララックス

パララックス

  • アーティスト: 西山瞳,坂崎拓也,清水勇博,馬場孝喜
  • 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
  • 発売日: 2008/09/17
  • メディア: CD



ラストは、西山さんお薦めのアルバム『シーワード』より《フット・プリンツ》で締めくくりました。

Seaward

Seaward

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Soul Note Records
  • 発売日: 1997/03/11
  • メディア: CD



ヘイン・ヴァン・デ・ゲイン(b) 、アンドレ・チェカレッティ(ds)によるトリオで、95年の作品です。

西山さんの「エンリコ愛」に溢れた充実した番組内容になったと思います。

西山瞳さん、ありがとうございましたわーい(嬉しい顔)ハートたち(複数ハート)

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