《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》の“あの名アドリブ”をどうして途中で……



ブログマラソン中ゆえ、まだ矢野沙織さんの新譜ネタで引っ張ります(笑)。

アルバムを聴いていて、もっとも不満に感じた点を。

それは《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》のアレンジです。

演奏後半。

エラ・フィッツジェラルドの『エラ・イン・ベルリン』で、
エラが《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》で披露したスキャットのアドリブが、そのままアルトサックスとトランペット(ジム・ロトンディ)の合奏によってなぞられます。

マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン

マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン

  • アーティスト: ポール・スミス,ジム・ホール,ウィルフレッド・ミドルブルックス,ガス・ジョンソン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2003/04/23
  • メディア: CD


名アドリブを後世のジャズマンが、そっくりそのまま演奏することは珍しいことではありません。

それだけ原典が優れていることの証明にもなります。

また、演奏者はオリジナルに対しての表敬の意を示すことにもつながるので、決して悪いことではありません。

たとえば、リー・コニッツが『ヴェリー・クール』というアルバムの《ビリーズ・バウンス》の中で、パーカーのアドリブを、そっくりそのままアレンジの中に取り入れている演奏が有名です。

VERY COOL

VERY COOL

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: GAMBIT
  • 発売日: 2009/03/07
  • メディア: CD


トランペッターのドン・フェララとともに、伸びやかに繰り広げるパーカーのアドリブ旋律は、楽しげで、「私、パーカーさん好きなんです」という思いが伝わってきます。

なので、矢野沙織&ジム・ロトンディがユニゾンで、エラのアドリブをそのまま奏でることは、ジャズファンにとっては、鑑賞中の「ニヤリ」を提供してくれるので、むしろ楽しいことでもあるのです。

しかし、演るなら最後まで演って欲しかったというのが、
私の不満。
不満というか欲求不満に陥る(笑)。

トランペットがアルトサックスにハモりはじめ、
「おっ、いよいよクライマックスに突入5秒前!」
と思ったとたん、

♪パ~~

と音が伸びて演奏終了。

ハイ、おしまい。

おいおい、演るなら最後まで演ってくださいな(涙)。

と感じたのは、きっと私だけではないはず。

せっかく盛り上がってきたのに。

それだけに
とても残念です。

エラの歌唱を聴いたことのない人にとっては、このような潔い終わり方でもOKなのかもしれません。

しかし、口ずさめるほどにエラのアドリブを身体にしみ込ませた者からしてみると、不満。
いや、欲求不満状態に陥る(笑)。

ボルテージが上昇しかかってきたところで、
「ハイそれまでよ」
は無いでしょう~!

と、
心の叫びは、こんな顔↓
mounk

お隣に映るは、橋本一子さんです(笑)。

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