誰だ、こんな音楽かけてるのは!


昨日書いてアップした「ジャズ喫茶話」ですが、いっきさんがウケてくれたので、調子にのって、パート2を書きます(笑)。

私は、アルバイトをしてみたかったジャズ喫茶に、後輩がアルバイトをしている日にお邪魔して、夜な夜な通ってはレコードをかけていた、ということは先日書いたとおり。

ある日のこと。この店に行こうと思ったら、急にイヤな予感がしたので、行くのをやめました。

大正解でした。

次の日、後輩から聞いたところによると、その日は珍しくオーナーというか、マスターがひょっこり店に顔を出したのだそうです。

いないで良かった~(笑)。
いたら、確実に私はカウンターの中で遊んでいたでしょうから、アウトでした。

マスターは店でかかっている曲をチラ聴きして、不機嫌になったのだそうです。

「今かかっているアルバムをかけているのはキミかね!?」

もちろん、店にいる従業員は彼だけですから、「はいそうです」としか言いようがありませんよね(笑)。

するとマスターは、ご機嫌ナナメで、
「こんなアルバムかけちゃダメだ!」
といって、まだ演奏の途中なのにプチっとプレイヤーのストップボタンを押したのだそうです。

そのとき、後輩がかけていたアルバムって何だと思います?



















ポール・ブレイとゲイリー・ピーコックのデュオ『パートナーズ』だったのです。


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静かなる男同士の知的で色気の漂う会話とでもいうべき耽美的なアルバムです。

私はこのアルバムは発売直後に買い、震えるピーコックのベース弦が放つ色気のある低音に一時期ハマッていました。

結構いいアルバムだと思っています。

後輩はなぜこのアルバムをかけていたのかというと、そのマスターがご自身の著書で、このアルバムを褒めていたからです。

これは大喜びで聴く。
これまで聴いたことのないオーネット・コールマンの《ラテン・ジェネティクス》が入っている。


このように書かれたレビューがあったからこそ、後輩は興味を持ち『パートナーズ』をかけていたのですが、それを書いた張本人から「なんでこんなものかけるのだ」と言われたのだから、青天の霹靂というのはまさしくこのことでしょうね。

ま、店で営業用にかけるには相応しくないぞ!という意味だったのかもしれませんが。

アングリと口を空けて放心状態な後輩をよそに、マスターはCDプレイヤーをプチっと止めて、新たにかけたレコードが『バド・シャンク・カルテット』だったのだそうです。

バド・シャンク・カルテット+1(紙)

バド・シャンク・カルテット+1(紙)

  • アーティスト: バド・シャンク,クロード・ウィリアムソン,ドン・プレル,チャック・フローレス
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/02/26
  • メディア: CD


音が流れ出したとたん、上機嫌になったマスターは、一言「う~ん、やっぱコレでしょ、これ! 君、わかる?」

わかるどころか、
後輩はますますワケがわからなくなってしまったそうです(笑)。

私はこの話を聴き、この日、行かないで本当に良かった~と思いました(笑)。




この記事へのコメント

  • いっき

    こんばんは。

    あはははっ!
    あのマスターならではのエピソードなので、これまた面白すぎます。

    >店で営業用にかけるには相応しくないぞ!

    なのでしょうね。
    かけなおしたのが「やっぱりな~。」のウエスト・コースト・ジャズ。
    これは、マスター本の愛読者にしかわかりません(笑)。

    で、こうなるとがぜんお店でかけてはいけない『パートナーズ』が聴きたくなってしまいます(笑)。
    2009年12月16日 00:51
  • いっきさん

    おはようございます。
    わかる人にはわかる、わからない人には「なんのことやら」なお話でしたが、たぶんいっきさんのツボにはきたんじゃないかと(笑)。

    『パートナーズ』は、なかなかいいですよ。
    今度お貸ししましょうか?
    2009年12月16日 04:59

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