第65回『2009年ジャズ・年末ベスト』(1)

今回の特集は、「年末ベスト」。

ゲストは、TOWER RECORDS渋谷店のジャズバイヤー、吉村健さんです。

いつもなら、コミュニティFMで放送が開始される、この時間に合わせて番組でかけた音源の紹介をアップしているのですが、今日はまだ番組の同録が届いていません(最近来ないことが多いのですよ)。

恐らく、明日か明後日には届くでしょうから、同録が届いた時点で、編集された番組内容をチェックしながら、番組でかけた音源紹介をアップしたいと思います。

今日は番組の最初にかけた1曲を紹介しましょう。

これ、なかなかイイんですよ。


Manami Moritaの『Colors』より《ジャングル・ブック》。

バークリー音楽院へ留学し、エスペランサ・スポルディングやホーザ・パッソスとの共演歴もある彼女のインディーズ・デビュー作です。

ジャズのアルバムには見えない、かわいらしいイラストのジャケットと、まるでチビまる子ちゃんが大人になってピアニストになったらこういうピアノを弾くんじゃないかと思わせる、無邪気で奔放なピアノが聴いていてワクワクしてきます。

締まりのあるエレクトリック・ベースの音色も、ピアノにいい具体に溶け込んでいます。

吉村さんによると、Manami Moritaさんは、ミシェル・ペトルチアーニやミシェル・カミロから大きな影響を受けているそうです。

お、そういえば、この“2人のミシェル”のことが大好きなピアニストといえば、妹尾美里さんがいらっしゃいますね。

ラヴィ

ラヴィ

  • アーティスト: 妹尾美里,鳥越啓介,加納樹麻
  • 出版社/メーカー: ディスク・ユニオン
  • 発売日: 2009/11/20
  • メディア: CD

最近の若手女性ピアニストにとって、ペトルチアーニやカミロはツボなのでしょうか。

私もペトルチアーニは大好きなピアニストなので、彼の影響を受けたピアニストが、日本から輩出していることは、とても嬉しいです。

もちろん、お二人とも、もろペトルチアーニなピアノを弾いているというわけではありません。

美里さんの場合は、ストイックさの中に秘められた情熱のようなものを。
Manamiさんの場合は、奔放さと本質的に自由な遊び心があるところを受け継いでいるように感じます。

『カラーズ』は、タワーレコードの渋谷店ではかなり売れたそうです。
目をひくジャケットなので、多くのお客様が、CDを手に取り、視聴コーナーでチェックし、買っていかれたとのこと。

古いスタイルから、モードチックなスタイルまで、自在にジャズの歴史とスタイルを軽々と飛び越えてゆく足取りの軽さは特筆ものです。

まるで、カラフルな絵本や図鑑をめくりながら、マナミ・ワールドを気球に乗ってめぐっているような楽しさがあります。

吉村さんオススメのこの1枚は、番組の冒頭を飾るにふさわしい、楽しいピアノトリオでした。

しっかりとしたテクニックに裏付けられ、なおかつ自由に世界を行き来する広がりのあるピアノから、吉村さんは、彼女こそ「ポスト・上原ひろみ」なのではないかと感じ、実際、店頭ではこのキャッチフレーズで売り出したそうです。

私も吉村さんが感じた「ポスト上原」には私も納得。

ただ、上原ひろみのピアノよりも、もっと音がニコニコと微笑んでいるような気がします。
まさに、マナミ・モリタさん直筆のジャケットのイラストのような音なのです。

これは、ジャズを聴かない女性にプレゼントしても喜ばれるのではないでしょうか。

とにかく、楽しい。ピアノの音がぴょんぴょん飛び跳ねています。

気になる方は、是非チェックを!

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