放送第53回『レイ・ブラウン特集』(1)

今回の番組の特集は、ベーシスト、レイ・ブラウンの特集です。

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本日は、番組でかけた曲の紹介です。

1曲目。
レイ・ブラウンのリーダー作『サムシング・フォー・レスター』より、《オホス・デ・ロホ》。


サムシング・フォー・レスター

このアルバムに参加しているピアニストのシダー・ウォルトンの作曲です。
シダーのピアノも素晴らしいですが、エキサイティングなエルヴィンのドラムも凄い!

スパニッシュタッチの情熱的な曲で、最近だとハイ・ファイヴも、このバージョンでアップテンポの演奏を繰り広げています。


ハイ・ファイヴ/ファイヴ・フォー・ファン

もちろんハイ・ファイヴの演奏も爽快&エネルギッシュで楽しませてくれるのですが、お酒でいえば発泡酒ってところかな(笑)。
もちろん、夏の喉が渇いているときに呑む1杯目の発泡酒の喉越しも私は大好きですが、もう季節は秋だし(笑)。

アルコールの度数高く、コクのあるベルギービールをまったりと呑みたい季節には、やっぱりキンキンに冷えたキレのある発泡酒よりも、やっぱり私はベルギービール、それも「ヒューガルデン」のような日本のピルスナータイプに近いビールよりも(日本のビールのほとんどがピルスナータイプなので、銘柄違っても根本的な味は似たりよったりです)、レイ・ブラウンならぬ「レフブラウン」なんかがいいですね。


ベルギービールレフ ブラウン 330ml

そして、ビールでいうと、まさに「レフブラウン」な演奏がレイ・ブラウンの《オホス・デ・ロホ》なのです。

あ、そういえば、書いていて思いだしたんだけど、度数が9.3度と高いわりに呑みやすい「ギロチン/Guillotine」というビールも私大好きです。


ベルギービールギロチン 330ml

このビールの瓶は、まるで血を連想させるような赤。
ラベルにはギロチンの絵が描かれていますが、そういえば、《オホス・デ・ロホ》も「赤い眼」という意味なんですよね。

ハイ・ファイヴの演奏がスパイシーなグリーンかブルーだとすると、レイ・ブラウンの演奏はまぎれもなく「赤!」です。それも「灼熱の赤!」です。

2曲目。
オスカー・ピーターソンの代表的アルバム『ウィ・ゲット・リクエスツ(邦題:プリーズ・リクエスト)』より《酒とバラの日々》。
ベタな選曲かもしれませんが、今回はオスカー・ピーターソンのピアノよりも、レイ・ブラウン奏でる高音域(ハイポジション)の弾ける勢いとしなやかさに注目していただければと。

クリアでメリハリのある録音なので、粒立ちのはっきりとしたレイ・ブラウンの高音域の魅力が味わえたのではないかと思います。


プリーズ・リクエスト

3曲目。
ミルト・ジャクソンの『ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ』より《フランキー・アンド・ジョニー》。
これは、ミルト・ジャクソンがレイ・ブラウンのベースを大幅にフィーチャーしたアルバム。
冒頭のベースソロからもそれがおわかりいただけると思いますが、なにしろベースの音がおいしい。
ふくよかで、太くて、暖かくて。

ドラマーのシェリー・マンが経営する「シェリーズ・マンホール」でのライブ録音です。


ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ

4曲目。
『ジス・ワンズ・フォー・ブラントン』より、《ドゥ・ナッシン・ティル・ユア・フロム・ミー》。
デューク・エリントンとレイ・ブラウンとのデュオです。



ズシンとくる迫力演奏。
ガッツリとくる上に、抒情的な部分もバランスよく織り交ぜられた大満足の充実演奏です。

ボリュームを上げて聴くと、レイ・ブラウンの「すー」「はー」という息づかいもリアルに聞こえてきます。
一音入魂のレイ・ブラウンの迫力低音を骨の髄までたっぷりご堪能ください。

5曲目はクリスチャン・マクブライドのニューアルバム『カインド・オブ・ブラウン』より《テーマ・フォー・カリーム》。
フレディ・ハバードの曲です。


低音シリーズ/カインド・オブ・ブラウン

これを聴けば、いかにクリスチャン・マクブライドというベーシストが、レイ・ブラウンのベース遺伝子を確実に継承していることが分かると思います。

粒立ち、アタック感、しなやかさ、グルーヴ感。
マクブライドのベースは、まさに、現代的なスピード感が加わったレイ・ブラウンという感じですよね。

マクブライドのライブで、彼の生音も味わいましたが(しかも彼のベースの前、前から2番目の場所!)、いやあ、もう凄まじいグルーヴと音のパンチ力でした。

レイ・ブラウンの生音は残念ながら生で聴いたことはないのですが、きっとこういう感じだったのかな? と思わせるに十分な素晴らしいパフォーマンスでした。

今回は、クリスチャン・マクブライドさんのインタビューを交えてお届けしましたが、いかがでしたか?

マクブライド氏の声、渋いですよね~。
特に、「グルーヴ」を「グルーッフッ」と発音しているところ、「ッフッ」のところがものすごくファンクなニュアンスを感じました(笑)。

ベーシストのヴィクター・ウッテンがセロニアス・モンクにささげている曲があるんですが、その曲でのウッテンのヴォーカルの「マ~ンクフッ」の「クフッ」のところの、「ク」の軽く破裂するようなニュアンスも、身体が裏返るほど、もんのすげぇ黒ファンクを感じたものですが、一流ベーシストは、発音(というか訛り)からして、すでに「ファ~ンクハッ!」なのであります(笑)。

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