放送第41回『ボサノヴァ 女性ヴォーカル』(4)


「ヴィレッジ・ヴァンガード」といえば、我々ジャズファンにとってみれば、ニューヨークの老舗ジャズクラブです。

▼まさにお店の入り口がジャケ写になってます。

ライヴ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード・アゲイン!

40年以上前の写真ですが。


しかし、今、おそらく多くの日本人は、
「ヴィレッジ・ヴァンガード」といえば、本&雑貨チェーン店のことを思い浮かべるのではないでしょうか?(笑)

私も、この名古屋郊外の倉庫から発祥したユニークな「書店」が大好きです。

休日は息子を連れてよく買い物をしに行ったものですし、息子にとってもこのお店お品揃えは、宝の山に映るみたいですね。

ま、年齢や世代の差もあり、私と息子が感じるツボは当然違うのですが、それでも、「ヴィレッジ・ヴァンガード」にいれば時間を忘れてしまいます。

このユニークなお店の品揃えや、POPのコピーを読むのが好きな私は、サラリーマン時代、雑誌編集部にいた頃は、名古屋まで行ってこのお店の1号店を取材したこともあります。完全に趣味を仕事にしてました(笑)。

また、それよりも前、当時は名古屋に数店舗しかなかった頃から、名古屋に住む友人の家を訪ね、そこを拠点に、お店を覗いて買い物をしていたものです。

カヌーが飾ってあったり、アウトドアのグッズや書籍が充実していると同時に、コミックコーナーは、完全に下北沢・高円寺・阿佐ヶ谷しているところが良かった(笑)。


さらに、ヴィレッジヴァンガードの社長の本を読んで、「ああ、なんかいいな~、こういう店を持てたら幸せだろうな~」なんて若い頃は思っていたものです。



ところで、数年前のこと、そう、たしか神保町にジャズ喫茶「BIG BOY」が開店した前後の時期かな? 私は仕事に使う資料本を買い漁りに、週末は神保町の書店を巡り、本を買いまくることが習慣となっていました。

手当たり次第買いまくっていたので、月10~20万に達することもザラでしたが、当然、全部は経費では落ちませんで(涙)、かなり自腹を切りまくっていましたが、それでも、気になる本を鷲掴みにして、新刊を何冊も一気にカウンターに「これください!」とドン!と積みあげる快感はなにものにも代えがたいものがあります(笑)。

ひととおり買い物を終えた後、重たい本の紙袋を提げながら、息子と一緒にヴィレッジヴァンガードに行くのがお決まりのコースでしたが、ある日、スピーカーから聴き覚えのあるメロディがボサノヴァの軽やかなリズム乗って流れてきたのですね。

よく聴くと、一青窈の《ハナミズキ》だったり、ドリカムの《未来予想図》だったりするではありませんか!

しかも、原曲を超えかねないほどの素敵なアレンジと歌声。

こ、これはなんだ!?
店員に尋ねてみると、Sotte Bosse(ソット・ボッセ)というユニットだったんですね。

sotte_bosse.png


当然、あわてて買いました。

収録曲は、もうおなじみの流行歌ばかり。

しかも、先述したように、もしかしたら原曲よりもいいんじゃないの?と思わせるほどのアレンジと歌もあるので、これはまた面白いユニットが出てきたものだな、と思ったものです。

あとでわかったのですが、私がヴィレッジ・ヴァンガードで「ピン!」ときた時期が、まさにソット・ボッセのキャンペーン中で、全国のヴィレッジヴァンガードの支店で集中的に流していたのだそうです。

どの曲も素晴らしいサウンドなんですが、個人的にはMISIAの《エヴリシング》がとても気に入っています。

MISIAの《エヴリシング》は、はじめて聴いたときは、日本版《グレイテスト・ラヴ・オブ・オール》かと思ったほど、スケールの大きな感動曲だと思い、これを歌っているMISIAという歌手は、日本版ホイットニー・ヒューストンじゃ!と感じたものです(笑)。



それぐらい好きな曲だったんですが、まあ曲調も良し、歌詞も良しってことで、一時期、この曲、結婚式の二次会などで蝶ネクタイ絞めたりして、ウッドベースで演奏したものです(笑)。

曲も良いし、グランドピアノとウッドベースがあれば、ビジュアル的にも、そこそこキマるんですよね(笑)。

かなりガッチリと作りこまれたアレンジゆえ、譜面通りにキチンと演奏しないとビシッ!と決まらない曲でした。

それゆえ、ジャズやブルースのジャムセッションのような気やすさで、ベースラインを自分流に改変してしまうとエラいことになってまう。
キッチリとスコアと睨めっこしながら弾いていたものです。

ちなみに、その時のアレンジは、ライブバージョンでやることが多かったです(笑)。


カチッと作りこまれたアレンジのスコアを、
キチッと演奏するのも楽しかったですし、
演奏すればするほど、「ああ、なんていい曲なんだ」と思えると同時に、「ああ、こんないい曲の演奏に参加している自分はなんていいヤツなんだ(笑)」と、ベースを弾いている自分自身にも酔うことができるぐらいの名曲でしたね(笑)。

そんな思い入れたっぷりだった曲を、ソットボッセは軽やかに、しかもスピード感あふれるリズムとテンポにのって爽やかな音楽によみがえらせている。

スローに。そして、思い入れたっぷりに歌ってこそ生きると勝手に思っていた《Everything》でしたが、ソットボッセの、ちょっとそっけなさぎるぐらいのスピード感がもたらす風通しの良さを味わうと、「こういう展開もアリかもね」と思えてきました。

以来、このナンバーは、ソットボッセのカバー曲の中では、オリジナルラヴの《接吻》とともに、常にiPodの中に常駐する曲となっています。

ちなみに、先年、沖縄のコザで開店したジャズカフェ「スコット・ラファロ」のオープニングパーティ用の曲を選曲してCDを焼いたのですが、その際には、もちろんソットボッセ・バージョンの《Everything》も混ぜてみました。

tommyさんの話によると、いまだにこの曲、お客さんからリクエストされるそうです(笑)。

沖縄の暑さ、湿度からすると、北半球・緯度高めの土地=ニューヨークで奏でられた4ビートよりも、Sotte Bosseばりのクールでスピード感のあるボサナンバーのほうが現地に住む人々の感覚にフィットしているのかもしれないですね(笑)。

あ、こんなこと書くと、「オイラは、お客さんが、一人で静かにジャズを聴いてもらうために店を作ったんだ~! ジャズを聴こうよ!ジャズ!」とtommyさんに怒られるかもしれない(笑)。

うん、快適な環境で快適な音楽は似合いすぎで、面白くもなんともない。南国バリ調のインテリアで女性客の多いラファロだからこそ、かえって北半球緯度高めの4ビートがいいのかもしれませんね。

ちなみに、快楽ジャズ通信のポッドキャスト編でも、ゲストの上野まなさんは、「ソットボッセの《Everything》が良かったです」と語っています。

ポッドキャスト編は⇒こちら から聴くことができます。

ページにアクセスしたら、「15 ボサノバ・女性ボーカル特集」という見出しの下のファイルをクリックすれば、パソコンからそのまま聴けます。


最後にSotte Bosseが気になった方のために、私がお気に入りのアルバムのジャケットと収録曲を掲載しておきますね。




1. 島唄
2. 接吻 KISS
3. EVERYTHING
4. 真実の果実
5. 春の歌
6. 未来予想図II
7. one more time,one more chance
8. 世界に一つだけの花
9. ガラス越しに消えた夏





1. 浪漫飛行
2. 南風
3. 口笛
4. 遠く遠く
5. ノーサイド
6. DANCING QUEEN
7. ROCK WITH YOU
8. VIDEO KILLED THE RADIO STAR
9. 青空
10. らいおんハート





1. ハナミズキ
2. First Love
3. チェリー
4. 遠く遠く
5. 言葉にできない
6. やさしさに包まれたなら
7. 夜空ノムコウ
8. メランコリニスタ
9. イージュー★ライダー
10. hello


あなたの好きな曲、見つかりましたか??

この記事へのコメント

  • tommy

    雲さん、
    「ソットボッセ」買いました。アマゾン中古で(笑)。
    外は熱いですからね。「涼」を求めてみました。
    ラファロに送ると7~8月中、この1枚だけになりそうなので送りません(笑)。
    2009年07月16日 23:03
  • tommyさん

    お、購入されたんですね。
    どれ買いましたか?

    >ラファロに送ると7~8月中、この1枚だけになりそうなので送りません(笑)。

    あ、それは考えられそうな事態(笑)。
    あの内装にぴったりのサウンドですからね~。
    2009年07月17日 14:58

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