放送第38回「ウイントン・マルサリス」(4)

最近発売されたウイントン・マルサリスの新譜はジャケットがなかなか素敵です。



テーマは、男女関係。
人類普遍のテーマではあるけれども、なんとも漠然かつ広範なテーマをウイントンはチョイスしたものだと思います(笑)。

ウイントン自身の詩の朗読も収録されていたりと、ウイントンならではの“思い込み”と周到な“作りこみ”がなされたアルバムではありますが、意外に聴きやすいといえば、聴きやすい。
しかし、不満もあったりするのですが、それは後述するとして……。

このアルバムに参加しているピアニストはダン・ニマー。

なんと、先日、彼に会ったんだよね。

先週末、ジャズ友同士で、不定期に催されている「ジャズミーティング」を吉祥寺で行ったのですが、最後に「チラリとメグによってみるか」ってことになったんですよ。

「メグ」とは、ご存知、寺島靖国さんがマスターのジャズ喫茶ですね。
せっかく吉祥寺での飲み会だったんだから、吉祥寺の名物ジャズ喫茶に行き、コーヒーで締めるのも悪くないということになり、いざ「メグ」に行くと、ダン・ニマーさんがいた!(笑)

予想以上に若いのには驚きました。
というより、ミュージックバードのプロデューサー氏に似ていて笑った(笑)。

寺島さんに紹介してもらい、年齢を尋ねたら、
「27デ~ス。」
日本語、とってもお上手でした(笑)。
お兄さんが吉祥寺近辺にお住いだそうで。

彼のリーダー作がヴィーナスレコードから出ているのですが、ドレスアップしたフォーマルチックなジャケットよりも、明らかに2~3歳は若くみえますね。
私は、このジャケットのイメージをずっと持っていたので、寺島さんに「あの人知ってる? ダン・ニマーだよ、ダン・ニマー」
といわれるまでは気付かなかったぐらいですから。



寺島さんは、「彼のピアノはウイントン・ケリーみたいでいいんだよ!」と仰っていましたが、うん、たしかにウイントン・マルサリスの新譜でも、スインギーで気持ちの良いピアノを奏でています。

ただ、この新譜に関しての率直な意見を言ってしまうと、
全22曲は多過ぎ。疲れます。
で、その半分が自作のポエムの朗読なんだけど、ポエムなくてもいいです、べつに(笑)。

このへんが、完璧主義者ゆえ、思いこみと作りこみの激しいウイントンの悪い面が出てしまっているように思えてならないんですよね。

ウイントン・マルサリスは物凄い技量の持ち主なんだから、ストレートにそれを放出したライブ盤、もっと作って欲しいんですよね。

『ハウス・オブ・トライブ』のような。



そうじゃなければ、あまりコンセプトを前面に出しすぎずに、軽い気持ちで肩の力を抜いて演奏した初期の『スタンダード・タイム』のようなアルバムを作って欲しい。

コンセプトや伝統もいいんですが、あんまり教条主義的になりすぎると、ファンが離れてしまうんじゃないか、という余計な心配をしてしまうのです。

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