放送第39回「ジミー・スミス」(3)

今月の10日に、ブルーノートの名盤50タイトルが1100円という廉価で発売されました。

廉価で50枚という思い切った大量リリース。先日ゲスト出演していただいたEMIミュージックジャパンの行方さんも「100枚全部買いの人もいるんだよ」と仰っていたとおり、“大人買い”な入門者も多いようです。

全部買っても5万5000円ですからね。

いやはや、私の場合は、その昔、1800円前後の輸入盤や、2千円前後の日本盤を少しずつコツコツと揃えていったクチなので、その苦労に比べれば、廉価でいっきに50枚ドカン!と買える人が羨ましい(もっとも一度に購入しても聴く時間の確保が大変かもしれませんけど)。

この50枚のラインナップにジミー・スミスはどれぐらいはいっているのかというと、ガーン! なんと1枚しかない!!

ブルーノートの中でも、セールス的には良い成績を残したといわれる『ミッド・ナイト・スペシャル』のみなんですね。



ジミー・スミスは、ヴァーヴに移籍するまで、ブルーノートに30近くのレコーディングを残している看板ジャズマンにあるにもかかわらず、50分の1の扱いかと思うとちょっと寂しくもあります。

しかし、これはある意味“民意の反映”でもあるんですよね。

つまり、再発されるラインナップは、EMIミュージック・ジャパンのセレクトではなく、平凡社新書の『ブルーノート100名盤』での上位50位が今回のリリースとなっているのです。



つまり、上位50に食い込んでいるジミー・スミスの作品は『ミッド・ナイト・スペシャル』のみということ。
日本でのオルガンジャズ人気が、このランキングからも垣間見えます。(とはいえ、それをもってして“嘆かわしい”などというつもりは毛頭ありません。私もブルーノートのベスト3枚を選べといわれたら、ジミー・スミスのアルバムはいれないと思いますから)

このベスト50にランク・インした『ミッド・ナイト・スペシャル』は、私も好きなアルバムでして、特にケニー・バレルのしっとりとしたギターが聴きもの。スタンリー・タレンタインのテナーサックスも、まさに“ミッドナイト”な雰囲気を演出していますね。

番組中でかけた《ザ・チャンプ》のように前へ前へとモリモリと突き進んでゆくタイプの演奏ではなく、アンサンブル重視のしっとりとしたプレイをしているのが特徴。

《ホワイ・ワズ・アイ・ボーン》なんかは大好きなナンバーです。

そういえば、タレンタインはケニー・バレルの『ミッドナイト・ブルー』でも“ミッドナイト”なサックスを披露していました。

バレルとタレンタインはブルージーなミッドナイト・コンビなのかもしれません。




このアルバムのもうひとつのポイント。
えーと、音楽の内容とはあまり関係ないんですけど、ジャケットのスミスの手に注目。

手すりにつかまっているほうの手の甲に浮き出る血管の太さといったら(笑)。
この太い血管は、まるでジミーの旺盛なバイタリティを象徴しているかのようで、個人的にはかなりツボですね(笑)。



この画像だと小さくて見えないと思うのですが、上のリンクをクリックしてアマゾンのサイトに飛んだ後に、ジャケ写をクリックすれば、画像が拡大されて、太い血管を拝めます(笑)。

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