放送第25回『ハードバップ特集』(2)

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私がハードバップのジャズに惹かれる大きな魅力の1つが、テーマのメロディがあります。

親しみやすく、時に泣けるメロディが多く、それを肉厚でクッションの効いた躍動的なリズムが下からズン!と支える力強さ。

この2つの要素が良い按配でミックスされれば、哀愁のハードバップの完成です(笑)。


先日番組で阿部さんがセレクトしたブルー・ミッチェルの《アイル・クローズ・マイ・アイズ》のようなスタンダードナンバーにも素晴らしい演奏も多いのですが、



個人的には当時のジャズマン作曲のナンバーを2管編成以上で演奏されるものに魅力を感じます。

そうなると、やっぱりブルーノートのものに集中してくるわけで(笑)。
ブルーノートはピアノトリオやワンホーンものの演奏がじつはかなり少ないレーベルなんですね。
おまけに、親分のアルフレッド・ライオンは、リーダーとなるジャズマンにオリジナル曲を作るよう常にオーダーしていた。

だから、ホレス・シルヴァーやハンク・モブレイのような名作曲家がブルーノートから登場するわけです。

特にホレス・シルヴァーの曲はキャッチーなものが多いですよね。

しかし、私はホレスの分かりやすい旋律も嫌いではありませんが、うーん、こんなにわかりやすくていいのかしら?と時折感じてしまうことも事実。

では、自分が好きなハードバップの作曲者、あるいは曲はなんだろ?と問いかけてみて、あくまで今日の気分ですが、パッと思いついたのが、フレディ・レッドの《セスピアン》。

これ、泣けます。

フレディ・レッドはもとより個人的に私のツボに突き刺さるような旋律の曲を多く書く人なのですが、『シェイズ・オブ・レッド』の《セスピアン》という曲は、まさにジャッキー・マクリーン(as)と、ティナ・ブルックス(ts)という2人の管楽器奏者の音色のクセまでをも想定して書かれたのではないかと思うほど、メロディ、アンサンブルと、彼ら2人の管楽器奏者の個性とが分かちがたく一体化しているのですよ。

あまり有名なアルバムではないかもしれませんが、数あるハードバップの中で、「じつはワタシ、こういう感じがとっても好きなんです」と人に隠れてコッソリ聴きながらニヤニヤしていたい(?)アルバムの1つがフレディ・レッドの『シェイズ・オブ・レッド』なんです。

だから、ハードバップの回の放送の日は、もし時間に空きがあったらかけようと思って、カバンの中にこっそりとこのアルバムを隠し持っていました。

そしたら、なんと阿部さんも持参した「かけたいアルバム」の中の1枚に『シェイズ・オブ・レッド』があった(笑)。



なーんだ、二人とも同じアルバムが好きだったのね(笑)。
ただ、演奏時間が長いのと、他の選曲との兼ね合い、バランスから泣く泣くこのアルバムをかけるのは見送りになってしまいましたが……。

でもいいのだ、このアルバムをかけるために、新たな企画を暖めてはいたんですよ。
そう、フレディ・レッド特集(笑)。

4月の中旬にオンエアする予定で、じつは先週の月曜日に収録……するはずだったのが、私、すっかり忘れていて、結局収録は延期になってしまった(涙)。

でも、近日中に収録する予定なので、4月放送のフレディ・レッド特集には是非ご期待ください。

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