大西順子はジャズピアニストであると同時に、熱烈なジャズファンなのだと思う。

Aトレイン特集のラストを飾ったのは、大西順子の『ピアノ・クインテット・スイート』のバージョン。



私、大西順子のピアノ結構好きです。
彼女がデビューの際は、渋谷のクアトロのライブにも足運んだぐらいですから。

そう、今の女房、当時の彼女は東芝EMI(当時)の行方さんが発足させた「J Ladies」の会員だったので、会員特権を行使させて、クアトロのライブチケットを手に入れ、彼女(今の女房)と大西順子のライブを見に行ったのです。

大西順子のピアノは「男勝り」という形容がぴったりなのですが、それ以上に、私は背筋をシャン!と伸ばしたようなビシッとした佇まいのピアノは、たまに聴くと非常に良い刺激になると感じています。

さらにプレイもいいけれども、選曲も素晴らしい。
ジャズファン好みの痒い曲を演奏してくれるんですよ。

彼女は、ジャズピアニストである以前に、熱烈なジャズファンなんだろうなと思います。

たとえば、デビューアルバムの『WOW!』では、モンクの難曲《ブリリアント・コーナーズ》や、オーネットの《 ブロードウェイ・ブルース 》にトライしているし、



2枚目の『クルージン』では、ロリンズのマニアックなブルース《ブルー・セヴン》を低音域でゴツン!と弾いたかと思うと、オーネット作のこれまた私のジャズ心をくすぐる名曲《コンジーニアリティ》を超高速テンポのギアチェンジを交えながら快調に飛ばしている。


大西順子トリオ/クルージン

さらにさらに、『ピアノ・クインテット・スイート』では、ミンガス作の、これまたジャズマニア心をくすぐりまくる佳曲《オレンジ色のドレス》をミンガスさながらなアレンジで演奏しているし。

とにもかくにも、ビシッとしたピアノに加えて、甘々なスタンダードは極力弾かず、ジャズマンのオリジナル、しかも痒いところをついた臭みのあるオリジナル曲をうまく見つけて、うまく料理をしているところがすごく個人的にはポイントが高いのです。

演奏内容もさることながら、ジャズマンは自分の表現にどの曲をフィットさせるかという選曲の目線も大事なのだなと思わせてくれたピアニストこそ、大西順子さんだったのです。

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