放送第22回『ヨーロッパのジャズフェス』

第22回の「高野 雲の快楽ジャズ通信~What Is This Thing Called Jazz?」のテーマは、「ヨーロッパのジャズフェスティバル事情」です。

本日、午後8時から55分、コミュニティFMにて。
それと、
明日の午後10時より、PCM放送で1時間お届けします。


ゲストは、世界的なジョン・コルトレーン研究家として有名な藤岡靖洋さんです。

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ガブリエレ・ミラバッシ(ジョバンニ・ミラバッシの弟です)が吹く美しいクラリネット《地中海組曲》に合わせて藤岡さんが登場します。

藤岡さんは、コルトレーンの研究で有名な方ですが、じつは世界各地のジャズフェスティバルをめぐり、精力的に取材をこなされている方でもあります。

毎年「スイング・ジャーナル」にジャズフェスティバルの記事を寄稿されているので、ご存知の方も多いと思います。

なんと、海外での講演やジャズフェスの取材で1年のうちの4、5ヵ月は海外暮らしなのだとか。
うらやまし~っす。

1960年のアンティーブ・ジャズフェスティバルに魅せられて以来、世界中のジャズフェスティバルをめぐるようになったそうです。

アンティーブに魅せられたもう一つの理由は……、
え~と、
放送をお聞きください(笑)。

藤岡さんが最近入れ込んでいるヨーロッパ、特にイタリア、フランス南部のジャズフェスのお話を交え、そこに出演した注目ミュージシャンの音源を紹介するというのが今回の放送の流れとなります。

今回、藤岡さんに紹介していただけるヨーロッパのジャズのCDは、EGEA(エジェア)レーベルのものが中心です。
エジェアは、「地中海のECM」とも呼ばれているレーベル。
音の良さもさることながら、地中海を感じさせる美しいメロディ、アンサンブル。

ジャズのみならず、というよりジャズよりもむしろ民族音楽的な音楽や、クラシック的肌ざわりのサウンドの多いレーベルだと個人的には感じています。

ちょうど先週の池田さんが紹介してくれたベーシストは、同じヨーロッパでも北欧中心だったのに対して、今回はヨーロッパの南部。

番組の特集は2週続いてヨーロッパものが続いていますが、音楽の肌ざわりも全然違い、良いバランスなんじゃないかと思っています(笑)。

ちなみに、今回かかる音源は、私にとっては、すべて初めての未聴のものばかり。
イタリア語にも、フランス語にも疎い私ですので、カタカナ表記は、番組中でお話された藤岡さんの発音を基準にしておりますので、ご了承ください。


一曲目は、『Lo Stortino 』というアルバムより《Kramara》。
リーダーは、ガブリエラ・ミラバッシです。

クラリネット、チューバ、アコーディオン、ドラムという変わった編成の演奏。


Gabriele Mirabashi /EGEA /SCA079

ミッシェル・ゴダールの切れ味鋭いチューバが聴きどころです。

コルトレーンとの共演で有名なレイ・ドレイパーの鈍重なチューバとはまったく違うチューバのプレイです。

▼チューバならではのユーモラスなプレイが楽しめるドレイパーのリーダー作

もちろん、ドレイパーのチューバはドレイパーなりに良い味は出しています。

このドレイパーのチューバ・プレイが頭の中にあると、「このプレイは本当に同じ楽器から発せられているのか?!」とどうしても思ってしまいます。

次は、ステファノ・ボラーニ作曲、演奏ナンバーです。
『Arke String Project』より《I Treni che vorrei》。

うーん、なんて読むんでしょ?
藤岡さんは、《イ・トレニ・チェ・ヴェルリ》と発音されておられましたが(笑)。


『Arke String Project』(EGEA)
Stefano Bollani/EGEA./SCA113

バイオリン2台、ビオラ、チェロ、コントラバスのストリングスとピアノの共演です。

次はストレートアヘッドな4ビートを聴きたいという私のリクエストに藤岡さんは応えてくれました。

レーベルは、ゴーフォー(go four)・レコード。
2007年に出来たばかりのレーベルで、アンコーナという町に本社があるそうです。

トランペッター、ジャックウォレスの演奏です。
『ライブ・アット・ストラバッコ』というアルバムから、《ミッドナイト・スパゲティ》です。

「ストラバッコ」という名前のレストランでのライブです。

『Vongole! Live in Ancona』Jack Walrath (gofour1001)


最後は、
ダニー・ロレアのソロピアノ《ソグノ・ディ・ドレッタ(Sogno di Doretta Da)》。

ダニーロ・レアの美しいピアノはジャケットにも印刷されている教会の建物で録音されたとのこと。
静謐な教会の雰囲気までもがピアノのサウンドが運んでくれるような錯覚に陥ります。

藤岡さんイチ押しの“美しい!”ピアノです。


『Lirico』(EGEA)- Danilo rea /(EGEA)/ SCA101

今回は、EGEAとGO FOURの2レーベルの音源しか紹介できませんでしたが、機会があれば、「知られざるヨーロッパ音源」を番組で出演してくださるそうです。

ヨーロッパ遠征、楽しんで行ってきてください!
(今度連れてってネ)

というわけで。本日はこれにて失礼!

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