放送第9回 『絶頂期のバド・パウエル』(2)~アフター・アワーズ編

本日22時からもミュージックバードで「バド・パウエル絶頂期編」を聴くことができますが、今回はミュージックバードの会員さんのみが聴ける、オマケの5分コーナー「快楽ジャズ通信~アフターアワーズ編」について。

今回は、タワーレコード渋谷店のジャズ・バイヤー吉村健(たけし)さんをゲストにお招きしました。

昨年、ふとしたことで知り合いになり、彼の感度の高さと、温厚な人柄に惚れ、ついに番組にも出演してもらうことになりました。

吉村さんに、渋谷店としてプッシュしたいジャズを2枚紹介していただきました。

1枚目はマーク・アイザの『オファリング』。
タイトル曲の1曲目を流しました。

マーク・アイザは、スペインのジャズドラマーです。
ルックスはシド・ビシャスで、ジャケットはパンクみたいですが(笑)。


とにもかくにも、イントロのウッドベースの音色が超セクシー。
くわえて、ロジャー・マスのエレピもおしゃれでウットリなのです。

たまに行く六本木の会員制のバーがあるのですが、この店ではいつも低いボリュームで上質なアンビエント音楽が流れています。

しかし、アンビエントのみならず、このような質の良いジャジー・ヒップホップをお洒落な空間で流すと、とても気持ちよいだろうな、と思わせるサウンドで、もう頭の中は
「このサウンドに似合うお酒はなんだろ? 絶対ウイスキーじゃないよな。そうだラムだ!」
なんて考えながら聴いてましたが、ディレクター嬢も同じこと考えていたようで(笑)、二人して「ラム飲みたい」なんて言ってました(笑)。

ロック風のジャケットではありますが、中身はかなり色気のあるジャジー・ヒップ・ホップ。
これはかなりキましたね。

さすが吉村さん!

このアルバムは、渋谷のタワーでもの凄く売れている!というわけではないのですが、渋谷店ならではのお客様へのイチ押しディスクとのことです。

センス溢れる新譜をリサーチしている感度の高い方は要チェックですね!

さて、もう1枚の吉村さんのお勧めは、
マヌエル・オチョアの『マナレ』です。

manare.jpg
マナレ/マヌエル・オチョア


マヌエル・オチョアは、アルゼンチンのピアニスト。

自由奔放。
まるでうららかな陽だまりの中を自由に駆け巡るような、そんなノビノビとした気持ちの良いピアノトリオです。

ジャケットの女の子がオチョアなのではなく(笑)、彼がカンボジアの旅をしたときがちょうどお祭りのシーズンだったそうで、お祭りの風景を撮影した写真の1コマのようです。

ブックレットも、カンボジアの祭りの写真が何枚も収められており、吉村さんによると、マヌエル・オチョアはカンボジアの旅にインスパイアされてこのアルバムを録音したのだそうです。

こちらは透明で、すごく肩に力を入れないで聴けるジャズで気に入りました。
でも、個人的好みでいうと、マーク・アイザのほうかな(笑)。

たとえばバド・パウエルやコルトレーンを聴くときのように、コーヒーと煙草を伴に腕を組みながら、という聴き方はふさわしくありませんが、お洒落なバーのカウンターでキツめのカクテルをやりながら聴くには、ほんとピッタリな音。

アルコールとともに、色気のある音に包まれ、心地よくクラクラしたい音でした。

吉村さんには、またゲスト出演をお願いしようかと思っています。
お楽しみに!