ジミー・ガーリーの《マイノリティ》 クリフォード・ブラウン・セクステット

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The Clifford Brown Sextet In Paris/Clifford Brown,Gigi Gryce



クリフォード・ブラウンがパリで行ったツアー中、その一員であったクリフォード・ブラウンが親分のハンプトンの目を盗んでお忍びでレコーディングをした作品、『セクステット・イン・パリス』。


これ、ブラウニーのトランペットも良いのですが、ジジ・グライスのアルトサックスもスウィートな音色で流れるような歌心を発揮していて、なかなか良いのですよ。


全部の演奏が聴きごたえがあるのですが、今回は《マイノリティ》に注目してみましょう。

《テイク1》と《テイク2》、2つの演奏が収録されていますが、あらら?《テイク1》のブラウニーは、少し元気がないようですね。

もちろん、破綻のないソロ構成なのですが、このフレーズでのソロ構成だと、ちょっとこの演奏のテンポでは活きていないようです。


アップテンポでこそ生きるであろうブラウニー流のアドリブが、ミディアムテンポの設定ではあまり映えているとはいい難いかも。

もっとも《テイク2》では、そのもどかしさを見事に解消してはいるのですが。

だからといって《テイク1》がダメなのかというと、そういうわけでもありません。


ブラウニーに変わって、ジジ・グライスが素敵な音色で素敵なソロを奏でていますよ。


さらに。


ギターのジミー・ガーリーがウェットな音色で、流麗なソロを奏でています。

ここに注目!

短いソロではありますが、しっとりと「濡れた音」で破綻のないソロを構築するガーリーのギターは素晴らしいです。

この曲の演奏の勘所をつかんだブラウニーが、調子よくトランペットを奏でる《テイク2》になると、鮮やかなブラウニーのトランペットの方に耳が持って行かれてしまうため、少しガーリーの存在感が薄れてしまうのですが、ブラウニーが本調子を出していない合間に、さりげなく存在感を発揮している《テイク1》のガーリーのギターがなかなか良いのです。


《テイク1》だからといって飛ばさずに聴いてみよう。

こういう演奏の中にもさりげなく「お宝」が潜んでいるものです。


▼収録曲
1. Goofin' With Me
2. All The Things You Are (Take 1)
3. All The Things You Are (Take 2)
4. Strictly Romantic
5. Minority (Take 1)
6. Minority (Take 2)
7. Baby
8. Blue Concept (Take 1)
9. Blue Concept (Take 2)
10. I Cover The Waterfront
11. Salute To The Bandbox (Take 1)
12. Salute To The Bandbox (Take 2)

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