放送第19回『ホークとレスター』(4)いくら丼と京風茶漬け

私は脂っこい食べ物も好きですが、あっさりした食べ物も好きです。

飲んだ後のシメのラーメンや牛丼は大好きですし、
その後に最後のシメとなるお茶漬けも最高です。

高良さんはホーキンスのテナーを「いくら丼」と形容しました。
私はいくら丼が大好きです。

いくら丼と同じぐらいホーキンスのテナーも大好きです。

特にバド・パウエルと共演している『エッセン・ジャズ・フェスティヴァル』がお気に入りですし、たまーにですが、マックス・ローチの『ウィ・インシスト』という恐ろしいアルバムのホーキンスも好きです。

エッセン・ジャズ・フェスティバル



しかし、アルバム全部を聴きとおすと、とてつもない満腹感に襲われます。
まさに、「いくら丼」3杯はつらいぞ~、って感覚かな?

だから、そのあとは、私の「別腹」は、コテコテ部分は満杯になっているかわりに、あっさり部分が空腹になります。
だから、わさび茶漬けを欲します。
できるだけ、あっさり目がいいです。

わさび茶漬けでなくてもいいです。
京都の漬物とご飯にお湯をかけたものでもいいです。

これを食したときに「はぁ~」とため息をつく幸福感は、まさにレスター・ヤングを聴いているときの感覚に近いかな。

ここのところ『プレス・アンド・テディ』を多く聞いています。


『コンプリート・キーノート』が、おそらく一番よく聴いているレスターのアルバムなのですが、最近は、晩年のレスターのテナーの行間がすごく心地よいのですね。

ふわり、さらりと吹かれたテナーが音を出さない間の「間」。
本人はただ吹かなかっただけなのかもしれませんが、この空白になにか様々な物語を感じてしまうんですね。
なんだか、ホロリとした気分になってしまって。

そういう想像力までめぐらせてしまうテナーがレスターなのだと高良さんは指摘していましたが、私もまさにその通りだと思っています。

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