匙加減の達人、マイルス・デイヴィス

多くのジャズマンの演奏を聴くと、凡人は、その圧倒的な技量を前に「すごい、真似できない」とため息をつく。 マイルス・デイヴィスの偉大なところは、凡人に「もしかしたらオレにも出来るかもしれない」と思わせるギリギリの表現をし、そのじつ誰もができないことをしたところにある。 ヒット企画を立てる達人の匙加減に似ているのかもしれない。 ヒットを生み出す人の商品企画は、消費者…

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ピアノトリオに求める要素

「ピアノトリオ好きは“癒し”を求めているのだ」 一見もっともそうな意見。 しかし、果たして本当にそうなのか?そんな人ばかりなのか?と私は思うわけです。 ある意味、ピアノトリオ好き=ヤワなジャズファン⇒だから、ジャズに求める要素なんてしょせん癒し程度なもんだろ的な見下し感がはいっているようで、私ははっきり言って、したり顔で「ピアノトリオファンは癒し系を求めているのだ」と断言す…

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ジャズの「わかる」「わからない」について

平日、夜の居酒屋では、サラリーマンたちが酒の肴トークとして「あいつは仕事ができる」「できない」トークが合いも変わらず繰り広げられている。 一方で、ジャズ喫茶では、常連やマスターたちの間で「あいつはジャズがわかっている」「わかっていない」トークで盛り上がることも。 仕事においての「できる」「できない」は、会社の存続や、自身の生活に直結することもあるので、その多くは単なる愚痴…

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ウッドベースの生音

楽器の生音と、オーディオ装置で再生された音色には乖離があることはいうまでもない。 特に、ウッドベースの音色にそれが著しい。 ライブなどの生演奏に至近距離で接すればよくわかるが、まずはウッドベースの生音(ピックアップやマイクなどで拾って増幅した音ではなく、胴体のfホールから発せられる音色)が忠実に再生されることは、皆無といっても過言ではない。 とくにJBLやアルテックなどのスピーカー…

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日本人ジャズはスケールが小さい?

ジャズに限らず、映画にもその傾向は当てはまるかもしれないが、たしかに日本人の表現は、欧米のものに比べるとスケールが小さいのかもしれない。 しかし、ではアメリカ人が、日本人の表現のように小じんまりとまとまった表現が出来るのかというと、逆に難しいのではないだろうか。 国や土地によって、そこで育った人々が育まれ、培われる感性の内容は異なるし、様々だ。 だから鑑賞者は自分好みのテイスト…

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楽理を知る必要はあるか?

「楽理を知っている人は、演奏のテクニカルなことばかりに耳がいってしまい、真の音楽鑑賞は出来ない」というようなことを、楽器をやらない人は言うことがある。 しかし、そんなことはない。 ムリして知る必要はないが、楽理を知っていれば、演奏によっては鑑賞の楽しみが倍加することもあるし、少なくとも、知っていることが鑑賞の上での妨げになることはない。 しかし、だからといって楽理を知らなくても鑑賞…

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悪しき暗記教育の負の遺産?

ブルーノートなどのレコード番号や、アルバムの曲やパーソネル、さらには録音年月日を博覧強記のごとく覚えている「記憶力」の良いジャズファンが尊敬される風潮がいまだにジャズ喫茶にはあるようだ。 しかし、尊敬の眼差しでみられるのは、あくまで「記憶力」のよさであって、「鑑賞力」に対してではないことを肝に銘じるべきであろう。

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楽器の出来る・出来ない

楽器をできなくてもジャズは分かる。 「楽器をやらないとジャズは分からない。」という説には私は与しない。 逆に、「楽器が下手に出来る人は、技術の優劣に耳がいきがちで、ジャズの大事な部分を聴き逃す可能性がある。だから、楽器をやらない人のほうがジャズは分かるのだ」というような主張にも与しない。 やっている人・やっていない人には、それぞれピンとくるポイントが違うし、それはいたし方が無い…

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アルバムの枚数

持っているアルバムの枚数、あるいは聴いたアルバムの枚数は多いにこしたことはないとは思う。 しかし、持っている枚数や聴いた枚数の多さが、即、その人の鑑賞力に比例するとは限らない。 たくさんのアルバムを持っているにも関わらず、ブルースナンバーをブルースだと気づかなかったり、モード奏法とはもっとも対極的な構造を持つコルトレーンの《ジャイアント・ステップス》のことをモード奏法だといっている人…

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マイルスわかればジャズはわかるか?

「マイルス・デイヴィスの作品を追いかけておけば、とりあえずジャズが分かる」という説がある。 半分は本当で、半分は本当ではない。 たしかにマイルスの軌跡を追いかければ、ジャズの正史、いわばメインストリートを俯瞰できるというメリットはある。 しかし、ジャズは、進化・発展・変貌を繰り返したメインストリートの歴史だけではない。 表通りあれば、裏通りあり。 マイルスの仕事ひととお…

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