放送第29回 スコット・ラファロ(3)

ラファロのベースの素晴らしさは、 「ビル・エヴァンスとインタープレイという新たなピアノトリオの手法を確立しました」 という文字情報ではない。 トピックスにはなるけれども、 演奏内容がしょぼかったら ここまで多くのジャズファンに聴き継がれていなかっただろう。 ラファロのベースは 聴き手の好奇心と想像力と好奇心を刺激してやまないサムシングがあると私は感じています。 …

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放送第29回 スコット・ラファロ(2)~手癖の回避

まずは昨日の補足です。 ジョン・ルイスの『ゴールデン・ストライカー』の《ジャンゴ》ですが、ギターはジム・ホールです。 書き忘れ、書き忘れ。 申し訳ない。 この回にゲスト出演してくれたtommyさんは、ご自身のブログに “そ「自分がやらなくてもいい」という判断が出来るのは「究極のクリエィティブ」だと思うんだよね。” と書かれていますが、私もそのとおりだと思います。 …

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放送第29回 スコット・ラファロ(1)

快楽ジャズ通信第29回目の特集はベーシスト、スコット・ラファロの特集です。 全国52局のコミュニティFMでは、本日午後8時より。 ミュージックバードのジャズ・チャンネルでは、明日午後10時より。 ミュージックバードのクロスカルチャー・チャンネルでは、来週水曜日の午後11時より放送されます。 では、今回も番組で流したアルバムと曲目紹介をサラリと。 『サンデイ・アット・ザ・…

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いよいよスコット・ラファロです。

明日・明後日の「快楽ジャズ通信」のテーマは、 ベーシスト、スコット・ラファロです。 ビル・エヴァンス・トリオのインタープレイで有名なベーシストですが、「エヴァンスとの共演がラファロではない。もっと多彩な活動をしていたベーシストなのだ」と主張するのは、ゲストにお迎えした沖縄のジャズカフェ「スコット・ラファロ」のオーナーtommyさん。 「こんな録音にも参加していたんだ!?」 と…

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放送第24回 ジャコ・パストリアス特集(3)ジャコのり

先日は、ジャコの空ピックによるゴーストノートをも含めた驚くべき音符量についてを書きましたが、ジャコの凄さはもちろんそれだけではありません。 むしろ、シンプルな音数が少ないベースラインでの猛烈なグルーヴ感も特筆すべきものがあります。 その一例が、『シュトゥットガルト・アリア』の1曲目《アメリカン・ボーイ》のシンプルなラインでしょうね。 シュトゥットガルト・アリア シンプ…

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放送第24回 ジャコ・パストリアス特集(2)

じゃこのめさんがオススメのジャコ参加のジョニ・ミッチェルの音源。 これらを聴くたびに思うのですが、「もうひとつのヴォーカル」的な役どころをベースで担っているベースを聴くたびに、ジャコはベーシストだけではなく、“電気チェリスト”なる役割を担っていたのだなぁという思いが強まります。 それとは別の側面が顔を出すとき。 それは、リズミックなバッキングをしているときのジャコです…

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放送第24回 ジャコ・パストリアス特集(1)

本日放送の第24回「高野 雲の快楽ジャズ通信~What Is This Thing Called Jazz?」のテーマは、ジャコ。 ベーシストのジャコ・パストリアスの特集でお送りします。 コミュニティFMでは本日午後8時より。 衛星デジタルラジオ・ミュージックバードでは、明日の午後10時からの放送になります。 ゲストは、ジャコ・パストリアス研究家にして、サイト「じ…

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アンティーブ・ジャズ・フェスティバル~「ヨーロッパのジャズフェス事情」

今回のゲストの藤岡靖洋さんが、ヨーロッパのジャズフェスティバルに魅せられたきっかけは、南仏で毎年催されるアンティーブ・ジャズ・フェスティバルがキッカケだそうです。 1960年に第一回が開催。 このときの記念すべき出演者が、ドルフィーを従えたミンガスのバンド。 そう、『ミンガス・アット・アンティーブ』の演奏がまさに第一回目の演奏だったのです。 このアルバ…

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ガット弦!

昨日の続きで、弦のお話をしたいと思います。 ガット弦についてもう少し書きくわえると、ガット弦が張られたtommyさんのベースを弾いた上での感想ですが、チューニングがスチール製の弦と比較すると狂いやすいという印象がありました。 元はといえば動物の内臓から作られていることもあり、温度や湿度に敏感で日によって弦のコンディションが左右されやすいのでしょう。 また、ガット弦を張られていた…

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放送第21回『現代ヨーロッパのベーシスト』(3)

「快楽ジャズ通信」を収録しているTFMのスタジオは、当然ながら音楽スタジオではないので、音響設備や機材などを含め、楽器の録音を前提とした環境ではありません。 しかしながら、そんな中でもディレクター嬢も結構頑張ってくれて、普通のマイクの1本録りにもかかわらず、池田師匠のチロリアンベース、いい音で録られているように感じました。 何人かのリスナーの方からも「いい音だった」というお声も頂戴し…

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放送第21回『現代ヨーロッパのベーシスト』~つづき

現代ヨーロッパのベーシスト特集。 先日の続きです。 次にかけたのが、ユッキス・ウオティーラ(Jukkis Uotila)がリーダーの『Meninas』、ベーシストは、アンダーシュ・ヤーニで、曲は《オン・グリーン・ドルフィン・ストリート》。 『Meninas』Jukkis Uotila(Spice of Life) CD番号:SOLSC-0014…

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放送第21回『現代ヨーロッパのベーシスト』(1)

本日午後8時より放送の「快楽ジャズ通信」のテーマは、現代ヨーロッパのジャズベーシストです。 ゲストはベーシストの池田達也さん。 私のベースの師匠でもあります。 最近は教則本も出版されましたね。 ▼ベース初心者の方は、ぜひご一読を。 今でも私がベースを弾いているのは、池田さんからベースの楽しさと、ベースの接し方を教えてもらったことが大きいと思っています。 も…

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ポール・チェンバースとトミフラの相性

トミー・フラナガンといえば、お相手ベーシストは、ジョージ・ムラーツや、レジナルド・ワークマンといったベーシストの名前がすぐに頭に思い浮かびます。 しなやかさが身上の彼らのベースプレイには、同じくしなやかなトミフラのピアノはしっくりとマッチします。 しかし、忘れてはならないのは、ポール・チェンバース。 チェンバースとトミフラの相性の良さも抜群。 チェンバースはどちらかという…

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放送第11回目「ポール・チェンバース特集」(6)

いやぁ、結局昨日は結局帰宅が遅くなり、チェンバースの続きを書けないままに終わってしまいました。 たしか、昨日はガット弦の話でしたよね? ガット弦は動物の腸から作られる弦。 近くで見ると、白いです。 金属的な銀系の色ではありません。 なんというか、極太の冷麺みたいな感じ?(笑) 普通の弦よりも、太めの4本が、指板の上をところせましと張られているのです。 通常のスチール…

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放送第11回目「ポール・チェンバース特集」(5)

ウッドベースを弾いている人でも、ガット弦の張ってあるウッドベースを弾いたことのある人は、今はもう少ないと思います。 ガットとは腸のこと。 古来より、バイオリンをはじめとした弦楽器の弦は、羊の腸などから作られていたのですね。 今の弦は、ナイロンかステンレス。 芯線も巻き線もステンレスのものもあれば、芯線がステンレス、巻き線はナイロンのものもある。 また、その逆のものも…

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放送第11回目「ポール・チェンバース特集」(4)

私の好きなポール・チェンバースのベースのノリは比較的ジャストです。 いや、ほんの少し前へ出たニュアンスかな。 あのグイグイと引っ張る牽引力、 ずんずんと迫る迫力は、 音色の太さもさることながら、彼のノリも大きいと思います。 一般に黒人=アフタービート という認識が流通しているためか、黒人ベーシストのノリはタメがあって、ジャストなビートに対して若干遅れたノリ、それがリズムに粘りを…

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放送第11回目「ポール・チェンバース特集」(3)

番組後半でかけた、『ベース・オン・トップ』の《イエスタデイズ》。 番組でもお話したように、最初はチェンバースのアルコのギコギコが気になって、なかなか良さが分からなかったのですが、私のベースの師匠の池田達也氏に、「良いオーディオ装置で聴かなきゃ絶対にわからない」「ふるえる空気を聴かなきゃだめだ」というようなことを言われて以来、なるべく良い音で聴くようにしています。 ベース・オン・トップ…

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放送第11回目「ポール・チェンバース特集」(2)

さて、本日の放送は、PCM放送のミュージックバードで午後10時からのオンエアとなります。 特集テーマはポール・チェンバース。 番組中、アフターアワーズでもお話していますが、 チェンバースのベースで、私がいいな!と思ったのは、 レッド・ガーランドの『グルーヴィ』だったんです。 グルーヴィー/レッド・ガーランド 《Cジャム・ブルース》を聴いて、なんて遊び心あふれた気持ちの良い…

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放送第11回 『ポール・チェンバース特集』

Bass On Top/Paul Chambers 本日、コミュニティFMで夜8時から放送される『高野 雲の快楽ジャズ通信~What Is This Thing Called Jazz?』 のテーマは、「ポール・チェンバース」です。 私が大好きなベーシストの特集を放送することが出来てとても嬉しいです。 本日は、番組中でかけた曲の紹介をサラリと。 「チェンバース的快感」…

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トニー・グレイ『チェイシング・シャドウズ』

ギタリストのジョン・マクラフリンの甥のベーシスト、トニー・グレイ。 ピアニスト、上原ひろみバンドでの活躍でも脚光を浴びる彼のソロアルバム。 もちろん上原ひろみも参加し、ドラムスにはマーティン・ヴァリホラも参加している。 ▼参加ミュージシャン トニー・グレイ (b) 上原ひろみ (p) リオーネル・ルエケ (g) グレゴア・マレット (harm) クリス・デイヴ、…

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スコット・ラファロの弦高

スコット・ラファロのベース。 あの縦横無尽なプレイ、あの重たいガット弦では難しいんじゃないかとずーっと思っていたわけなのですが、どうやら、ガット弦の弦高をそうとう低くして演奏いたようですね。 なるほど、だからあのような太いけれども素早いフレーズが生まれるわけだ。 写真だけでは、なかなか分からんであります。 で、 発作的にラファロを聴きたくなったら…

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ウッドベースの生音

楽器の生音と、オーディオ装置で再生された音色には乖離があることはいうまでもない。 特に、ウッドベースの音色にそれが著しい。 ライブなどの生演奏に至近距離で接すればよくわかるが、まずはウッドベースの生音(ピックアップやマイクなどで拾って増幅した音ではなく、胴体のfホールから発せられる音色)が忠実に再生されることは、皆無といっても過言ではない。 とくにJBLやアルテック…

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VERTU'/スタンリー・クラーク&レニー・ホワイト

エキサイティングな演奏多し。 ギターのリッチーコッツェン、キーボードのレイチェルZに、バイオリンのカレンブラックの各人、手に汗握るテクニックの応酬。スリリングだ。 もちろん、主役のスタンリークラークとレニーホワイトも頑張りまくっている。 VERTU’ スタンリー・クラーク&レニー・ホワイトVERTU’エピックレコードジャパン発売日 1999-06-09定価:¥2,520…

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ジャコの未発表音源集!

これは、ジャコ・フリークならずともオススメしたい音源だ。 ジャコ・パストリアスのデビュー前のデモや未発表ライヴ音源が満載されたCD。 とくに、11曲中6曲が世界初音源だというから嬉しいではないか。 未発表、と聞くとおそらく多くの方の頭に浮かぶのは、 「音質、悪いんじゃないの?」 なのだろうが、気になるほどの劣悪音質のものはない。 私は、デビュー前のオルガン・トリオ…

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ヘフナー用ヴァイオリンベース弦

以前、遊びで、普通の4弦ベースにヘフナー専用の弦を張ってみようとしたことがあります。 私が大好きなフラット・ワウンドの弦だし、ってことで。 LaBella 760FHB2 for Hofner ”Beatle Bass” ところが、ヘフナーってショートスケールなのよね。だから、長さが足りんかった(涙)。 残念。 ヘフナーに貼ると、あのビートルズ時代のポール・マッカートニーば…

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ジミー・ギャリソンのベース

ジミー(ギャリソン)についてこれだけは、はっきり言える。ジミーの拍子の取り方と、音の選び方は、ジョン(コルトレーン)が使ったベース奏者の中で最高だった。彼はどちらかというと表面に出たがらず、それがまたジョンの望み通りでもあった。(マッコイ・タイナー) マッコイの証言をまさに裏付けるとおりの演奏が、『ライブ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』収録の《チェイシン・ザ・トレーン》を聴けばよく…

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重たく、マッタリ。このアルバムに魅せられっぱなしの私。

もう何日会社に泊まり仕事をしていたのだろう、曜日の感覚が全然なくて、あらら、もう金曜日?明日は休日?しかも、雪らしいぞ。で、ようやく、本日の夕方仕事終了。青山一丁目に行き、次は渋谷の街をブラつく。 iPodのボリュームを最大にして、超大好きなミッシェル・ンデゲオチェロの『ピース・ビヨンド・パッション』を聴く私。 雑踏の中、この重くてストイックなソウルを聴きながら歩くと、「ああ、オレってなん…

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ジョンスコ・フィールドの『アンルート』は、エレキベース4ビートの見本のようなアルバムでもあるのだ。

ジョンスコのリーダーで、ジョンスコのギターも良いんだけれども、地を這うようなスティーヴ・スワロウのベースがやっぱり素敵! 『アンルート』は、エレキベース4ビートの見本のようなアルバムでもあるのだぁあ! John Scofield ジョンスコフィールド / Live - Enroute 輸入盤 【CD】 ▼収録曲 1. Wee 2. Toogs 3. Name That…

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